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大阪市「赤バス」26路線廃止 15区で代替措置検討

2013年2月5日

 大阪市のコミュニティーバス「赤バス」26路線が3月末で廃止になることを受け、各区の代替移動手段の方針が明らかになった。廃止路線がある21区のうち15区が新たな交通手段の導入を検討。小型バスやジャンボタクシー、民間参入など区の実情に合わせ、全区一律ではない“違い”が明確となった。

 市交通局は民営化の方針の下、独立採算による運営は難しいが市の支援で確保が必要な路線を「地域サービス系」と位置付け、再構築に着手。赤バスは廃止(3路線は一般バス化)となり、区長が地域の実情に合わせた移動手段を検討している。

 旭区は、太子橋、中宮地区から区役所や最寄り駅への直接の公共交通手段がない現状を考慮し、民間事業者に小型バス・ジャンボタクシー(乗車人員10人程度)の運行を委託する方針。1時間1本間隔、コースは現行の赤バスと近い形を想定している。料金は有料、無料も含めて検討を進めている。

 城東区は、天王田、今福、森之宮地域の高齢者らに対する影響が大きいとし、ジャンボタクシー(乗車人員9人)の運行を民間事業者に委託。赤バスと同じ料金(大人100円、子ども50円)、週3回運行、乗降場所22カ所で計画している。

 大正区は、現在赤バスルートになっている区役所−中核病院の上り坂のある約500メートルについて、病院が運行するマイクロバスに分担金を支払う形でカバーしたい考え。

 代替措置に対する区全体の予算額は約1億5千万円。北、福島、天王寺、浪速、生野、住吉の6区は13年度については代替手段を講じない。