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最新号:2013年2月 8日号
2013年2月 8日号
川崎市はこのほど、鉄道や道路整備の優先度を盛り込んだ「川崎市総合都市交通計画(案)」を公表した。川崎縦貫鉄道(市営地下鉄)は3段階で最も優先度が低い事業に位置づけられ、事実上先送りとなった。
川崎市が交通に特化した総合計画を策定するのは初めて。鉄道事業、道路事業、関連事業を優先度が高い順に▼A=短中期(10年内)に事業完了を目指す事業▼B=短中期(10年内)に着手(事業化)を目指す事業▼C=中長期(20年内)に着手(事業化)を目指す事業――に区分した。
川崎縦貫鉄道は01年に「新百合ヶ丘―宮前平―元住吉」の区間で鉄道事業許可を取得したものの、財政危機などの影響を受けて09年に「新百合ヶ丘―宮前平―武蔵小杉」として計画を縮小化。学識経験者らによる委員会が「新技術の実用化を待つ必要がある」などと提言した経緯がある。
計画案では▼横浜市営地下鉄3号線の新百合ヶ丘延伸▼東急田園都市線複々線化(溝の口〜鷺沼)▼川崎アプローチ線(川崎〜浜川崎)――などもC区分とし、鉄道事業は全般的に優先度が低く位置づけられた。
一方、A区分には臨港道路東扇島水江町線(東扇島〜水江町)と羽田連絡道路(殿町〜羽田)の2つの道路事業、京急大師線連続立体交差事業(1期)、川崎駅北口自由通路、JR南武線の幅広車両の導入が位置づけられた。
川崎市は市民説明会を高津区役所(2月15日午後7時〜)、麻生区役所(2月17日午後2時〜)、川崎市産業振興会館(2月19日午後7時〜)で開く。市民意見を受け付けるパブリックコメントも3月4日まで実施するとしている。