大阪府:TOEFL助成、大幅減額へ
毎日新聞 2013年02月08日 02時30分
大阪府は、高校生らの英語力アップのために、英語能力認定試験「TOEFL」で一定の成績を収めた学校に受験料や教材費などを助成する制度を来年度から大幅に見直す方針を決めた。橋下徹前知事の肝煎りで11年度に始まったが、助成実績が2年連続、目標の50校を大幅に下回る4校にとどまったため。成績要件を撤廃するほか、助成対象をTOEFLの模擬試験の受験料に切り替え、11、12年度で計5億円の事業費を、13年度は約1400万円に減額する。
府の制度は、「使える英語を学ばせたい」との橋下氏の意向を受け、TOEFLで高校生の全国平均水準を超えた学校に、教材購入や講師招へいなどの費用を1校あたり最大1800万円助成する。
府によると、助成を申請したのは、11年度8校、12年度5校。申請が認められたのは両年度とも同じ私立高と専門学校各2校だけで、いずれも従来、英語力が高い学校だった。2年生の3分の1以上かつ100人以上参加が原則▽成績未達成なら受験料(12年度は1人225ドル)は自己負担−−など厳しい要件が原因とみられる。
13年度からは、助成対象を公式模擬テストの受験料(1回約3000円)に変更▽参加人数を1校40人以上に緩和−−などとし、成績要件も撤廃する見通し。府はTOEFLに取り組む学校の裾野を広げ、生徒の海外留学を後押ししたい意向だ。【林田七恵】