肉声がした方を見ると一人の『魔法少女』が空を飛んでいて、手に持っているステッキを姉貴に向けているところだった。
【美野里】
「あ、当たらないでね……え、えいいいいいっ!!」
美野里姉さんのステッキ空から一条、二条、三条……数え切れない程のビームが降り注いでくる。
それは指示通り、姉貴の周囲に落ちて行動を制限する……はずだった。
【ひかり】
「と、よ……ほ、はっ……よっと!」
だが、姉貴の周囲を取り囲むような何条ものビームを姉貴は鐘を避けた勢いそのままに、軽やかに避けていく。
ますます人間離れしてやがる……魔法も使わず、どうやればあの量のレーザーを避けられるんだ?
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