C98ゲームのためのMS-DOS



時代も変わり、初めてのPCゲームがwindowsからという方が相当多くなっている今日この頃です。
かつてパソコンゲームといえばMS−DOSが当たり前で、しかも大多数がNECのパソコンでしか動作しないということもあり、日本のパソコン市場はほとんどNECの独壇場のような時代もあったのです。
当時のゲームと言えばグラフィックも稚拙で、保存媒体がほぼフロッピーということもあり内容も現在発売されているゲームからはほど遠いものでした。
とはいえ、レトロな雰囲気を味わいたい方、あるいは人気シリーズの初期作をどうしてもプレイしたいという方は当然いらっしゃるものと思います。

いま、98ゲームをプレイするには、9801専用機が秋葉原等でいくらでも手に入りますし、またエミュレーターという手もありますが、実際に今までwindowsしか操作したことのない方には何がなんだかさっぱり分からないシロモノかもしれません。実はたいして難しくもないのですがなにぶんコマンド形式のOSですので色々な意味で面倒くささは否定できませんし、今更MS-DOSを勉強する気にもならないのが実情かと思います。


そこで……98ゲームをするために必要最低限のDOS知識をお教えしたいと思います。
ちなみに私自身、真面目にMS-DOSについて勉強した覚えは無く専門的なことはわかりませんので、あらかじめご了承をヾ(´ー`ι)
※ちなみにここではNEC製パソコンでのMS-DOSについて記述します。DOS/Vについては他を当たって下さい。
 また本稿は完璧な初心者対応としますので、多少回りくどい解説等あるやもしれませんので悪しからず。


目次

1.MS−DOSの基礎知識
2.基本的なコマンドの紹介
3.config.sysとautoexec.batについて
4.事例研究  〜VGU(ヴァリアブルジオ) 起動及びHDDでの運用





1.MS−DOSの基礎知識

MS−DOSはいわゆる旧世代型のコマンド入力型OSであり、基本的にはキーボードのみでの使用を想定しています。
マウスも状況によっては利用できますがメモリを消費する為、マウスドライバを常駐させるのはあまり得策ではありません。
・・と、マウスドライバとは何か。つまりキーボードを使うのには特別な操作は必要ないのですが、マウスを使いたい、或いはプリンタを使いたいという場合には、それぞれのドライバを常駐させる必要がありますが、常駐させた分だけメモリを消費します。

メモリは、MS-DOSではwindowsと違って何MBものメモリを使うことはそうそうありません。
基本は640KBです、そう1MB。
当時のパソコンの内部メモリはこれが基本で、増設して5.6MBとかにしたところで、ゲームで使用できるメモリはメインの640KB部分だけなので特殊なメモリ操作をしない限り、常駐させたドライバを増設メモリ分に振り分けるなんてことは無理です。よってメモリの増設は特段必要ないものと思っていただいて結構です。(あればあったで害は無いけどゲームをする上で別に必要ないんで無駄という意。)
ほとんどの98DOSゲームはメインメモリに500KB以上の空きがあれば起動しますが、中には600KB程度必要とするソフトも現実にあります。例を挙げれば、戯画のVGシリーズやSOGNAのVIPERシリーズ(後期)などがあります。アドベンチャー系のソフトは少ないメモリで動くことが多く、アニメーション等が入るソフトはメモリを多く消費します。ゲームを起動しようとして、最初の「 A:\> 」の画面に戻ってしまう場合などはまずメモリ不足を疑ってみるといいでしょう。

さて、MS-DOSにもWindowsと同じくヴァージョンがあります。
確か日本語版MS−DOSの最終はver6.2だったと思います。
98DOSゲームをやるには、ほとんどがMS−DOS Ver3.3D以降が必要だと思います。
ほとんどの人は最新のver6.2か大容量HDDに対応した(と言っても当時でいう大容量ってのが数百MB程度)Ver5.0Aを使っていると思われます。
Ver3.3Dは若干古いので出来ればVer5.0以降を使った方がよいと思われます。


おっと、忘れてましたがMS-DOSではそれぞれのファイルを適当な場所に集めることができます。
小難しいことを言ってアレですがいわゆるwindowsでいう「フォルダ」のことです。MS-DOSでは「ディレクトリ」と呼称します。
WindowsとMs-dosはこのファイル構想はよく似ています。例示するとこんな感じ。
Aドライブ  ←いわゆるメインであり、カレントディレクトリとも言う         
  │
  ├98dos ←「98dos」という名のディレクトリ
  │  ├000.dat
  │  ├001.dat ←「98dos」ディレクトリに入っているファイル
  │  └002.dat
  ├ms-dos ←「MS-DOS」という名のディレクトリ
  │   ├sys  ←ms-dosディレクトリ内にある「sys」という名のディレクトリ
  │   │├010.dat
  │   │└011.dat ←「sys」ディレクトリに入っているファイル
  │   ├020.dat
  │   ├021.dat ←「MS-DOS」ディレクトリに入っているファイル
  │   └022.dat
  ├command.com
  ├io.sys
  ├config.sys    ←カレントディレクトリに入っているファイル
  └autoexec.bat  

この位置関係は意外と大事で、特定のディレクトリにあるファイルを実行する時など場所をしっかりと指定しないとファイルが実行できないことになります。例えば・・・sysフォルダにある010.datを実行したい時は、 A:\>ms-dos\sys\010.dat (下線部)というように打ち込む必要があります。


さて、上で途中に「最初の画面」ということで「A:\>」と書きましたがつまりこれがコマンド入力待ち状態というわけです。
MS−DOSを起動したときを再現しましょう。

※まずこのパソコンはHDDを搭載しており、MS-DOSをインストールしてあるものとしてあるものとします。
  さぁ、電源を入れました!

1.まず最初にメモリチェックが行われます。メモリを増設等した際はここでしっかりメモリがPCに認識されて
  いるか確認しましょう。640KB+○○MB という形で表示されますが、すぐ消えちゃいます。

2.次に設定ファイルである「config.sys」から起動に際しての必要設定内容が読み込まれます。ここにマウ
  スドライバやプリンタドライバについて記述しておくことで該当ドライバが常駐し、以後使えるようになる。

3.次に、windowsでいうスタートアップみたいな種別のファイル「autoexec.bat」があれば参照されます。
  これは無くても構わないファイルで、あった場合そこに書かれているコマンド等を自動実行してくれます。
  このファイルはゲームの起動ディスクを作成するのに重要な役割を果たすので是非覚えて下さい。
 
4.Autoexec.batファイルが無かった、或いは何も記述されてなかった場合、起動に際する一連動作はお仕
  舞いです。よって次の画面は・・・


A:\>


と、表示されカーソルが点滅している状態となります。
基本的にHDDにMS−DOSをインストールすると、電源を入れたら自動的にDOSシェルという付属のファイルユーリティが起動しますのでビビらないように。使い勝手があまり良くない上にメモリを喰うのですぐ終了させるのが良。

ちなみにA:\>という表示は現在どのディレクトリを自分が指定しているかを表してます。
上の表で例えばms-dosディレクトリ内のsysディレクトリにいるときは「 A:\ms-dos\sys> 」と表示されるわけです。
つまりA:\>は現在Aドライブのカレントディレクトリを指定中ということですね。
ちなみに基本的にMS−DOSでは起動されたドライブから先にAドライブ、以後B,Cとドライブが認識されます。
例えば内蔵HDD1基とFDDが2基あるパソコンで、HDDから起動した場合はHDDがAドライブになり、FDDがBドライブ、
2つ目のFDDがCドライブという形になり、1つ目のFDDからDOSを起動すればそれがAドライブとなり、内蔵HDDはBあ
るいはCドライブとなるので常に同じではないことに注意が必要です。

では、次の項でここで入力する命令コマンドについて解説します。




2.基本的なコマンドの紹介

ほとんどのゲームはbatファイルというゲームを起動する為のファイルがあります。拡張子がbatと書いてあるファイルですね。
ただゲームを起動するだけならこのbatファイルを指定し、リターンを押すだけで起動するわけです。
(全部がそうではないので注意! ゲームの取説に書いてあるファイルを実行して下さい。)
例は次項でやりますが、それ以外の覚えておくべき基本コマンドについてここでは解説させていただきます。
なお、コマンドは大文字でも小文字でも認識します。またコマンドと引数或いはパラメーターの間にはスペースを入れて下さいね。

コマンド その命令内容 解説 使用例
CD ディレクトリの移動指定 特定のディレクトリを参照したい時に使い、絶対必須コマンドです。
ゲームをインストールしているディレクトリに行きたい時など必ず使うことになるコマンドです。

CD(スペース)行きたいディレクトリ名

【追記1】
ドライブを移動したい場合は、行きたいドライブ名+コロンです。
Aドライブに現在いるとして、BドライブのFDを参照したい場合は

A:\>B:
と入力することで
B:\>

となりますので、併せて覚えましょう。
基本中の基本ですので( ´▽`)ノ

【追記2】
今いるディレクトリより1つ上の階層に戻りたい時は
CD(スペース)../
となります。
カレントディレクトリに戻りたい場合は
A:\>
CD \
と入力すればOKです。
意味分からない方いるかもしれませんので、上にあるファイル構成の図を例にすると、例えば今、ms-dosディレクトリ内のsysディレクトリに居るとして98dosディレクトリに移動したいという場合に、
A:\ms-dos\sys\>CD 98dos
とタイプしてもエラーとなってしまいます。
このCDコマンドは今居る階層と同列か下に行く場合は行きたいディレクトリ名を入れるだけでいいのですが、上部階層に行く場合はそこまでのパス全てを指定するか、一旦上の階層に戻るしかありません。手っ取り早くわかりやすいのは一旦一番上の階層に戻ることです。

A:\ms-dos\sys\>CD \ (←カレントに戻れ命令)
A:\>CD 98dos (戻ったので98dosに移動)
A:\98dos\>  (無事、移動完了!)
(Aドライブにある「VG2」ディレクトリに行きたい場合)

A:\>
A:\>CD VG2 
A:\VG2\>
DIR ディレクトリ階層の表示 MS−DOSではHDDやFDにどんなファイルが入っているのか、どういうディレクトリ構造になっているか視覚的にすぐわかりませんので、このコマンドで中身を確認できるというわけです。
FDなどで何を入れておいたのかわからなくなった時など重用します。

使い方はシンプルで調べたいディレクトリに移動した上でDIRと入力しリターンキーを押下するだけ。

このコマンドを実行すると一気に結果が表示され、たくさんファイルがあると最初の方に表示された内容が流れてしまい読めないという欠点があるので、以下のパラメータをつけることで回避出来ます。

DIR(スペース)/W 
(結果が横広に表示されます。)
DIR(スペース)/P 
(画面が流れる前に一旦止まり、再度何かキーを押すと再開され、以後全部参照が終わるまで続きます) 
省略
format メディアの初期化 Dos時代の人じゃなくても知っているハズ。

format(スペース)フォーマットしたいドライブ名:


なお、システムを転送したい時には
/s
というパラメータをつけます。
これにより、起動ディスクとして使えるようになるわけです。
(Bドライブをフォーマットしたい場合)

A:\>
A:\>format b:

(Bドライブをフォーマットし、システムも転送したい)

A:\>
A:\>format b: /s
copy ファイルのコピー Windowsのようにファイルをドラッグ&ドロップしたり、右クリックでコピーとかが出来ないOSですので、面倒くさいですが、覚えておいて損ではないコマンドです。

copy(スペース)送るファイル名(スペース)送り先ドライブ

送り先ドライブはディレクトリ名を指定することも出来ます。また、ディレクトリの中身をそっくりコピーしたい場合はワイルドカードと呼ばれる*.*を使うことで要は全部を選択したことになります。
(Bドライブに挿入中のFDにある123.docというファイルをCドライブに挿入中のFDにコピーしたい場合)

A:\>
A:\>
b:
B:\>copy 123.doc c:

または

A:\>
copy b:123.doc c:

(Bドライブに挿入中のFDの中身をそっくりCドライブに挿入中のFDにコピーしたい場合)

A:\>
A:\>
b:
B:\>copy *.* c:

または

A:\>copy b: c:

コピーの場合はワイルドカードを省略しても実は大丈夫だったりする。
md ディレクトリの作成 新規にディレクトリを作成する時に使います。

md(スペース)作りたいディレクトリ名
(tek2というディレクトリを作成する場合)

A:\>
A:\>md tek2
del 削除 不要なファイルやディレクトリを削除できます。

del(スペース)消したいファイル名orディレクトリ名

なお、ディレクトリを消すには中にファイルが残ってないことが前提となるので、先にファイルを消してからやらないとエラーとなります。
(TEK2ディレクトリ内の001.datというファイルを消す場合)

A:\>
A:\>
cd tek2
A:\TEK2\>
del 001.dat

(tek2ディレクトリ内の全ファイルを消したい場合)

A:\TEK2\>del *.*

コピーの項で解説した「
ワイルドカード」を使うと便利です。



3.config.sysとautoexec.batについて

この二つのファイルについて本気で解説するととんでもないことになってしまうので、ゲームをやるのに必要な最低知識として少しだけ説明します。実を言うと詳細については私もよくわかりませぬ( ´▽`)ノ
なお、どちらも拡張子は違いますがテキストファイルですから、簡単に書き換えが出来ます。
編集するには、MS-DOS(5.0以降)をHDDに普通にインストールすれば入っているseditというエディタを使うか、あるいは市販のハードディスクユーリティソフトなんかの付属機能で行います。ちなみに私が当時買ったパソコンには「Met’s File Driver」というユーリティソフトが付いてて重宝しました。とはいえ、このテのユーリティも当然ながらメモリを消費するんで一旦終了させたり、FDから起動しないと動かないゲームも多々あったのは事実です。話がそれましたが、HDDからMS-DOSを起動してプロンプトの画面で「sedit」と入力し、実行すればこのエディタは起動します。DOSシェルからも起動編集が出来るんで別にどうってことないと思いますが・・・まぁ一応。

config.sys autoexec.bat
このファイルはいわゆる環境設定ファイルと位置づけられます。
日本語入力やマウスやプリンタあるいはモデムなど周辺機器などを使いたいときはこのファイルにそのドライバを記述しておけば自動的に組み込まれ使用できるようになります。
ファイル内容は例えばこんな感じです。

FILES=30
BUFFERS=20
SHELL=\COMMAND.COM /P
DEVICE=A:\DOS\HIMEM.SYS
DEVICE=A:\DOS\EMM386.EXE /UMB T=A:\DOS\EXTDSWAP.SYS
DOSS=HIGH,UMB

途中デバイス関連を端折りましたが、だいたいこんな記述があります。
ゲームの起動ディスクにも当然入っているわけです。
基本的にメーカーで起動ディスクを用意してくれている場合は一切いじる必要なく、そのディスクを入れて電源入れるなりリセットするなりして、ディスクから起動すれば勝手にゲームが起動します。
しかし、特にメモリを多く使うゲームなどでメーカーが用意してくれてなく、自分で作る必要がある場合はしっかりイジらないとなりません。

まず、不要なデバイスを削ります。
そして、頭にあるFILESとBUFFERSの数値を細工します。
FILESとはMS−DOSが同時に扱えるファイル数のことです。最低でも10くらいは確保しましょう。
BUFFERSとはディスクバッファのことでメモリ内に領域を確保して動作をスムーズにする為のものです。多く指定するほどメモリを消費するので10以下ぐらいまで圧迫してしまいましょう。
このファイルは自動実行ファイルとでも覚えておいて下さい。
ゲームの起動ディスクには欠かせない存在です。これがないといちいち毎回コマンドを打ち込まないとゲームが出来ないわけで、つまり非常に便利なファイルと言えましょう。

ファイル内容はこんな感じです。

@ECHO OFF
PATH A:\DOS; A:\
SET TEMP=A:\DOS

頭の「 @ECHO OFF 」はお約束の文字ということで入れておいて下さい。別に無くても動きますがね。
これはDOSのautoexec.batなんでパスの指定とかテンポラリの指定などが入ってますが、単なるゲームの起動ディスクならこんなもの必要ないわけです。例を出しましょう。

(例)
内蔵HDD1基、FDD2基装備のパソコンの内蔵HDDに「ロマンスは剣の輝き」というゲームをインストしました。ディレクトリ「LC」に全ゲームファイルが入っています。
これをFDから起動するための起動ディスクのautoexec.batの記述内容は下記の通り。

@ECHO OFF
C:   
CD LC
LCRUN.com

(解説)
まず、Aが第一フロッピードライブ(起動ディスクを挿入したドライブ)、Bが第二、Cが内蔵という順番となる。
まず、ドライブ指定をHDDにするため「C:」を実行させ、次にロマンスは剣の輝きをインストールしてある「LC」に移動する。
最後に同ゲームの起動ファイルであるLCRUN.comを実行させるという段取り。
簡単です、箇条書きで実行させたいコマンドを入れておけばよいだけですので難しく考える必要はありません。



4.事例研究 〜VGU(ヴァリアブルジオU) 起動及びHDDでの運用

大概のゲームは初心者にもわかるようにちゃ〜んとメーカーが説明書作ってくれてます。
そうでなくても、今までの項目を読んで頂ければだいたい何をしたらいいかわかると思うので今更事例など紹介する必要があるかとは思いますがせっかくなので。

VGUは戯画が発売したFD7枚組みの当時としては異色の格闘美少女ゲームで、PC版を発端にPCエンジンやらスーファミなどにも移植された人気作品です。現在も続編のようなものが作られてますので知っている方も多いかなと。
ただ、ゲームの性質上仕方ないのですがメモリを多く消費するのでその確保に手間取る方がいるかもしれませんので、その点も網羅していきたいと思います。

まず、FDでの起動運用方法。
簡単です。FDDにDisk Aを入れてパソコンの電源を入れるだけ。
ただ、やってみればわかりますがゲームの途中でFDの差し替えが非常に多く、FDDが2基あってもかなり面倒な作業となります。また読み込みに時間がかかるのが痛い。よって本作品はHDDでのプレイが強く推奨されます。


HDDへのインストール作業は、Disk Aに自動インストールプログラムが入っていますのでこれを使いましょう。
なお、以後この説明でのパソコン環境は内蔵HDDが1基(パーテーションは1)、FDD2基のPCであるとします。

 1.HDDからMS-DOSを起動します。
 2.常駐のハードディスクユーリティやDOSシェルを終了させコマンドプロンプトの画面にします。
 3.FDDにDisk Aを入れます。
 4.そしたら次のように実行します。
.............. A:\>
A:\>b:
B:\>hdinst
これで、インストールプログラムが起動し、あとはプログラムの指示通りに、HDDであるAドライブをインストール先に指定し、作業を進めて下さい。
インストールが完了したら、HDDであるAドライブに「VG2」フォルダが作られてて中に必要ファイルが全部コピーされている状態となっています。
それでは、起動してみましょう。
起動用バッチファイルは2つあり、一つは「hdvg2.bat」で、もう一つは「hdvg2op.bat」です。後者は起動時にオープニングアニメを見ることができます。お好きな方でどうぞ。
.............. A:\>
A:\>cd vg2
A:\VG2\>hdvg2op
さ、動きましたでしょうか。年齢認証で引っかかったとかは置いといて、次のような表示が出た人はいませんか?
メインメモリが足りません。
メモリを大量に消費するデバイスドライバや
日本語FEPをはずして下さい。このまま
実行すると動作しない可能性があります。
これが出た人、アタリです。
そう、メモリが足りないんですね。とりあえず無視しても一応は動くようですがいつ止まるかわかりません。
HDDからMS-DOSを起動しているので余計なデバイスが読み込まれているのでしょう。
ここはVGU用の専用起動ディスクを作ってしまいましょう。

まずは、起動ディスク作成の為のフロッピーを用意します。
先述の方法でシステムを転送するのを忘れずに。でないと起動しようとしても空しくビープ音が鳴るだけですから。
システムを転送しましたらお待ちかねのconfig.sysとautoexec,batの編集作成にかかります。
当然フロッピーにはそんなファイルないんでHDDに入っているヤツとか、他のゲームのヤツをコピーして用意します。
config.sys autoexec.bat
FILES=10
BUFFERS=5

@echo off
C:
CD VG2
HDVG2OP

さぁ、いってみましょう。起動ディスクをFDDドライブに入れて起動します。
おそらく……また同じようにメモリ不足と出たんじゃないかと思います。
config.sysでの設定に問題があるわけで、FILESとBUFFERSをいじるだけでは足りないわけで、今ひとつ工夫が必要かと思われます。
現在のメインメモリの他に眠っているメモリが実はあります。要はそれを活用して、DOS起動に必要なメモリ分のいくらかを負担願えないものか。そこで使うのがHIMEM.SYSファイルです。コイツは眠っているメモリのいくらかを引き出してくれるデバイスなのです。
使わなければ損なので、早速導入しましょう。
HIMEM.SYSはVER5.0以降には導入されているので、HDDのDOSディレクトリにあるこのファイルを使います。

config.sys autoexec.bat
DEVICE=C:\DOS\HIMEM.SYS
FILES=10
BUFFERS=5
DOS=HIGH
@echo off
C:
CD VG2
HDVG2OP

となるわけです。なお、HIMEM.SYSの場所の指定を誤らないように。
よくわからなければHIMEM.SYSを起動ディスクにコピーし、上記の頭の行を「DEVICE=HIMEM.SYS」としてもよいでしょう。
なお、HIMEM.SYSの他にもEMM386.COMだとか似たようなメモリ確保に使えるデバイスがありますが、HIMEM.SYSだけで600KB以上のメモリ確保は出来たと思います。これ以上必要になるソフトはそうザラには無いので割愛とします。必要なら御自身で調べてみて下さい。

さぁ、快適なVGUをお楽しみ下さい。
まったく関係ないですがこのゲームはMIDI音源があると全然違うゲームみたいに雰囲気変わりますよ。やはりFM音源とMIDIとは比較になりまっしぇん。ええ、まったくメモリと関係ないですね、すいません(;´д`)

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