被爆電車:永久保存へ 「引退」後も−−広島電鉄
毎日新聞 2013年01月31日 大阪朝刊
広島電鉄が、原爆で壊れた後も修復して運行している「被爆電車」について、「引退」後も永久保存させる方針で調整していることが分かった。今月8日に就任した椋田昌夫社長が、毎日新聞の取材に明らかにした。現役の2両は「修繕が可能な限り走らせる」方針だが、いずれは限界が来るため、社有地に展示する方向という。
同社によると、現存する被爆電車は4両。現役の2両は1942(昭和17)年製造。1両が2006年から広島市交通科学館(同市安佐南区)に展示されており、1両は同社車庫で保管している。
椋田社長は被爆電車を「広島電鉄の先輩が苦労して残してくれた電車」と強調した。【植田憲尚】