平成20年度派遣 青年海外協力隊 島村 果菜子

【写真】略歴:沖縄尚学高等学校、琉球大学生物生産学科卒業。琉球大学でEM(有用微生物群)を利用した環境保全型農業(野菜の無農薬・有機栽培)を学び、青年海外協力隊へ参加。

≪任地での活動≫
派遣国:ケニア
職種:野菜栽培
配属先:農業省 ブンゴマ農業訓練センター
(ブンゴマ県ブンゴマ 首都ナイロビから西380キロメートル)
活動内容:主に近隣農業従事者を対象とした情報提供及び農業トレーニングを実施する機関にて、アウトリーチ(出先機関)を通じ農業従事者のニーズを把握し、トレーニングを企画立案・実施している。また、配属先が所有する農地の維持管理に関する助言及び補助作業を行っている。
派遣期間:平成20年6月から平成22年6月(2年間)

インタビュー

平成20年6月からケニアに派遣された島村果菜子さん(職種:野菜栽培、出身:石垣市)からのお便りです。(2009.2)

1.沖縄との共通点は?
Pole pole(ゆっくり。ゆったり)人がのんびりしてる。
おおらか。
2.任地の気候はどうですか?
来る前は赤道直下の国で暑いかと思ったけど、任地の標高が1500メートルと高いので昼間 日差しが強く暑いが、夜間は肌寒い。昼と夜の差が大きい。そのかわり、年間の温度差は日本のようにはっきりしてないです。乾燥していて、過しやすい。雨季は緑がきれいです。
3.どんな生活をしていますか?(食べ物や一日の生活など)
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ビクトリアの家でクッキング

朝起きる→ 畑に行くか、朝ごはんに、ミルクティー(チャイ)を頂きに職場のキッチンへ→ 農作業、おしゃべり→ チャイタイム(10時)→ 農作業、おしゃべり→ お昼ごはん(1−2時)→ 農作業、おしゃべり→ 乳搾りをする側で、牛と戯れる(5時)ご飯は職場のキッチンで食べているので、基本的にケニアの食事です。主食が4つもあって体調に合わせて何を食べるか選べます。
主食(1)ウガリ(トウモロコシの粉をお湯で練って蒸かした食べ物)
主食(2)ピラウ(タマネギのピラフ)
主食(3)ケニエジ(葉野菜で緑色に色づけされたマッシュドポテトに、茹でたトウモロコシと豆が入っている)
主食(4)スパゲッティー。(1)のウガリはとても腹持ちがします。夜は軽くスパゲッティーにしてます。

4.驚いた事は?
【写真】

ケニアの市場

ケニア人の鶏の捌き方が、ワイルドでとてもびっくりしました!4匹くらいまとめて縄で足を縛って、切れにくそうなナイフでばっさ、ばっさと。未だに驚きます。動物好きな日本人からしたら、「あんまよー」って感じです。あと、ケニア人のリズム感のよさには感心します。お年寄りから、子供まで、みんな踊ります。

5.今、任地で流行っていることは何ですか?
短いネクタイ、ボンゴミュージック。
6.任地の子どもたちの生活や興味を持っていることは何ですか?
中高校の生徒のスポーツ。ケニアはサッカーが特に有名です。でも、思っていたよりバレー、ハンドボールが上手で、一緒にスポーツをしてみたいです。マラソンはイイです。付いて行けそうにないので。
7.活動している分野における現地の状況は?
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EM農薬作り

農業訓練センターで働いている人は、農業分野を習っていた人々で、農家(家畜飼育含む)を経営しています。よい作物を作る技術、経営をする技術は十分あります。トラクターはありますが、基本的に農作業は日雇いの農民が手作業で行います。植え付け、収穫、堆肥や化学肥料の投入、農薬の散布など。雇う農民は女性のほうが多く、楽しくおしゃべりをしながら作業を手際よくします。でも人を選ばないと、おしゃべりが多くて作業が進まないこともあります。ケニアでは化学肥料、農薬の普及がされていて、手軽に使っています。
しかし、農民にとってそれらは高い買い物です。

8.活動をしていて楽しいことややりがいを感じることは?
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カグルファームじゃが芋収穫

作物が日に日に大きくなっていく様子が見れること。日本とは土や温度、降雨の状況も違うので、作物のちょっとした気づきが楽しいです。農民との植え付け作業や収穫作業なども、どんな風に作業をしているのか教わりながら、おしゃべりしながらします。良く育った作物を収穫するのは一番の楽しみです。

9.これから海外に出ようとしているウチナーンチュに一言。
任地を沖縄の太陽で照らしてきてください!
10.沖縄出身者としてどんな沖縄らしさを発信していますか?
沖縄人の明るい心を発信したいです。いつでも明るく、あたたかく、「なんくるないさ〜」の笑顔で!
11.最後に、あなたの活動を漢字一文字で!その理由も!
「農」農民、農家、農業、農作物。「農」で溢れています!
みんなと農でつながっています!