アスリートの考え方を学んでいます。プロ野球選手の金本知憲氏の書籍を読んだので、名言をまとめてみました。
金本知憲名言まとめ
・現実にわたしより若い選手たちが何人も戦力外通告を受けている。いつ同じ目にあってもおかしくない。そういう恐怖心を私はつねに抱えていた。事実、三村さんからは「おまえの代わりなんてなんぼでもおる」とよくいわれたものだ。
・「ケガをしていても、いわなければケガではない」そのように私が考えるようになったのは、このときからだった。多少のケガなら隠してプレーする—そう覚悟を決めたのだ。
・私は、ひどいスランプのときでも試合前にはこう思うようにしている。「ほかのやつなら休むかもしれないな。よし、それならおれは平気な顔して出てやろう」。そして、それを可能にしているのが、「練習で三割できれば試合で八割できる。五割できれば十割できる」という私の信念だ。
・「痛いのはあたりまえ。打てないときがあるのも当然だ」。日頃からそう自分にいいきかせておけば、多少身体が痛くてくじけそうになろうとも、スランプに陥ろうとも、「出場しよう」と思えるのだ。
・デッドボールのあとこそ、逆に向かって行く気持ちが必要だ。デッドボールを怖がって腰が引けてしまうと、バッティングを崩す原因になってしまう。だからこそ、あえて踏み込んでいかなければならない。
・実際、デッドボール直後の打席の私の成績はかなりのものらしい。タイガースに移籍してから、このときまで受けたデッドボールは22個。その次の打席は十三打数六安打、打率四割六分二厘である。
・私はいわゆる”ビビリ”だったから、努力することを「やめられなかった」という面もある。そう、私は小心者で、あがり性だ。もしかしたら、こういう資質は一流と呼ばれる選手は多かれ少なかれ持っているのかもしれないが、小心者だからこそ、つねに最悪の状況を想定する。
・悪い結果を招きたくないから、そのままじっとしてはいられない。何かをやらざるをえないのである。だから集中する。気持ちも前面に出る。どんなことでもできる。その意味では楽観的だし、ポジティブ思考といっていい。
・プロに入ったとき私は「大変な世界に入ってしまった。おれなんかすぐにクビになるぞ」と思った。「このままでは通用しない」と怯えた。だが、その恐怖心が私を筋力トレーニングに駆り立てることになった。
・最初から七割程度のところに目標を置いてしまえば、実際には五割にしか届かない。その意味でもできるだけ高い目標を持つことが大切だ。
・なにかを成し遂げようと考えるとき、大切なのは「どうにもならない状況に陥ったとき、どうするか」「何をできるか」なのである。だから私は、個人としてもチームとしても、つねに最悪の状況を意識的に想定している。そして、何が起ころうとも、どんな事態に直面しようとも、絶対に気持ちがブレないよう、崩れないよう、前もってそのための準備をし、覚悟を決めておくようにしている。
ピリピリとしたオーラが伝わってくる、気迫のある文章です。「ケガをしていても、いわなければケガではない」というのは凄まじい話。おのれの肉体すら、精神で凌駕しようとしてしまっているのですね…一流になるには、ここまでして限界を突破しないといけないのでしょう。
「私はいわゆる”ビビリ”だったから、努力することを「やめられなかった」という面もある」というのも印象的。自らの弱さを認めた上で、それを強みに転化しているわけですね。ぼくもビビリなのでこの気持ちはわかります。正しい努力ができているかはわかりませんが、とりあえず動いていないと落ち着かないですし、「負ける」気がしてしまうんですよね…。
もの書きという仕事は「スランプ」が付き物なので、金本選手のスランプへの向き合い方はかなり参考になりました。「ほかのやつなら休むかもしれないな。よし、それならおれは平気な顔して出てやろう」。ぼくもそういう平静を得られるようにトレーニングを積もうと思います。
スポーツ選手の名言にはホントに学ぶところが多いです。自分を奮い立たせるための一冊としておすすめです。