全国の警察が2012年に取り扱った遺体(東日本大震災や交通関係を除く)のうち、事件性の有無を判断するため検視官が立ち会った臨場(出動)率が49.7%に達したことが7日、警察庁のまとめでわかった。前年より13.1ポイントの大幅上昇で、過去最高を更新した。ただ、医師による解剖率は同0.1ポイント増の11.1%とほぼ横ばいで、死因究明を尽くすうえで課題もなお残っている。
警察庁の有識者研究会は10年7月、犯罪死の見逃しを防ぐため、当時20%台だった臨場率を5年間で50%まで引き上げるよう提言。検視を専門とする警察官である検視官が304人(12年4月現在)と5年間で倍増された結果、当面の目標をほぼ達成した。
昨年成立した死因調査法で、警察は今年4月以降、明らかな病死と老衰死以外の遺体の死因調査が義務付けられる。警察庁の担当者は「可能な限り検視官臨場率を上げていきたい」としている。
12年に全国の警察が扱った遺体総数は17万3833体。高齢化などを反映して前年から微増となり、過去最高を更新した。このうち、検視官が臨場して状態を調べた遺体は同35.7%増の8万6335体だった。
都道府県警別では高い順に鳥取99.0%、沖縄91.3%、徳島87.7%。低かったのは神奈川の34.1%、宮城の34.2%、大阪の36.0%。
明らかな犯罪死や、検視官の判断で犯罪死の疑いが強くなった場合に行われる司法解剖をしたのは同6.9%増の8520体。犯罪死でないと判断された遺体のうち、感染症や中毒死を調べる行政解剖をしたのは同4.5%減の1万698体。
死因調査法では、死因究明のための解剖には遺族の同意を不要としたが、肝心の解剖医が不足しているとの声は多い。
同法と同時成立し、施行済みの死因究明推進法は、死因究明の専門機関の全国的な整備や人材育成を国の重点施策と規定。内閣府の推進会議が具体策を議論している。
警察、検視官、遺体立ち会い
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