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【サッカー】本田 代表8カ月ぶりゴール2013年2月7日 紙面から
◇キリンチャレンジカップ2013 日本3−0ラトビアフワリと浮かせたボールは、まるでスロー映像でも見るかのようにゆっくりとゴールへ吸い込まれた。後半15分、左サイドの香川から絶好のラストパス。両手を広げて走り込んだ本田は得意の左インフロントで弧を描いた。GKバニンスが懸命に右手を伸ばすが届かない−。本田はペロリと舌を出すと、アシストした香川を呼び寄せ、歓喜の輪を作って喜んだ。 「(香川)真司が相手をしっかり引きつけてくれてフリーでもらえた。いいパスだった。お膳立てしてくれた選手のおかげのゴールです」 試合直後のテレビインタビューで、本田は真顔でそう語っていた。だが、その約40分後、取材エリアでは真一文字に口を結び、問い掛けにも応じず足早に立ち去っていった。その表情には明らかに怒りの感情がにじんでいた。 昨年6月のW杯予選・ヨルダン戦(埼玉)以来、7戦ぶりの得点。渇望したゴールがうれしくないはずもない。でも、内容を見れば本心ではない。足は重く、動きは鈍い。パスがずれると反応が遅れて空回り。象徴的だったのは前半38分の場面だ。パスワークでペナルティーエリアまで進入しながら最後の踏ん張りがきかず、右足シュートは大きく枠を外れた。ロシアリーグは昨年12月中旬から3カ月の長期ブレーク中の上、先月末には体調不良にも陥っていた。 「(本田は)90分間やりたい思いが強く、調子を上げたいということだったが、90分(プレーさせること)はリスクが大きい」。後半17分に交代を命じたザック監督は本田の状態が万全ではなかったことを明かした。 ドタバタ、そしてモヤモヤ…。ループ弾で千両役者の看板こそ証明したが、本田自身にとっては、不完全燃焼の2013年「初陣」となってしまった。 (松岡祐司) PR情報
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