前回、アンプの種類やセッティング&しくみなどを解説してみましたが、今回は具体的なセッティングのコツや実用的な使い方などを紹介してみたいと思います。合わせて『真空管』や『電源』などの“マメ知識”も紹介してみますので、音作り&アンプ選びの参考にして下さい。 |
ここで紹介するのは、あくまで基本的なセッティング例です。使用しているギターがシングルコイルなのかハムバッキングなのか、アンプの種類やアンプの程度によって実際の“音”はかなり違ってくるので、ここで紹介するセッティングを参考に、自分の好みの“音”にアレンジしてみて下さい。クリーン・サウンドが得意なフェンダーやJC120などのアンプを『フェンダー系』、マーシャルやブギー、ヴォックスなどの歪みが得意なアンプを『マーシャル系』としてまとめましたので、参考にして下さい。
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クリーン・サウンド重視なら「W(ワット)数」の大きなアンプ クリーン・サウンドをメインに音作りをしたい場合は出力レベルに余裕のある、W(ワット)数の大きなアンプがよいでしょう。真空管アンプなどではパワー管の本数が多い方が(4本が一般的)、クリーン・サウンドに向いています。スピーカーも10インチ以上のものが複数使用されているものの方が、低音にゆとりがあって良いでしょう。 |
歪みサウンド重視なら「W(ワット)数」は中くらい もちろん大会場での大音量を稼ぎたい場合などは、W(ワット)数の大きい大型アンプを使用することになりますが、ライブハウスなどの実用的な会場でアンプの持つ本来の歪みの「オイシイ部分」を使いたいなら30W〜50Wの2ヴォリュームのアンプがお薦めです。音量が上がり過ぎずに歪みを得るには、出力(音量)の限界があまり大きくない方が良いということです。真空管アンプならパワー管が2本くらいのアン プが最適だと思います。 |
レコーディングでの小型アンプの使用
出力の小さな小型アンプ(10W〜20W前後)は音量を上げずに十分「歪む」ので、レコーディングなどでリード(ソロ)を弾いたりするのに使用しても面白いと思います。エリック・クラプトンがレコーディングにフェンダー・チャンプを使用していたのは有名な話です。小型アンプ特有の『箱鳴り』魅力です。 |
基本サウンドを出すアンプでしっかりと音の「芯」を確保できる ため、エフェクターによる音ヤセを解消できる。 |
クリーンサウンドと歪みサウンドを曲によって切り替える時に 便利なセッティング。各アンプの長所を活かして音作りができる。 |
アンプの後ろのパネルなどに『センド』『リターン』というジャックがありますが、これは「プリアンプ後、パワーアンプ前」にエフェクトをかけるミキサーの『AUX』のような使用法ができます。接続方法は下の図を参考にして下さい。ラック式の空間系エフェクターを使用したい場合や、基本サウンドとして“かけっぱなし”にしておくエフェクターなどがある場合にお薦めです。 上手く『センド』『リターン』を活用することで、足元の曲中で「on&off」するエフェクターの数を減らせるメリットもあります。 |
フェンダー・ツインリヴァーブやローランドJC-120など2つのパワー・アンプを持つアンプや、オールド・マーシャルなどの4インプットのアンプ(4つのインプットを持つアンプ)では、通常ギターをつなぐインプットの他に余った3つのインプットの内、2つを“リンク”(シールドでつなぐ)することによって、また違った音色を作ることが出来ます。音を太くしたり、ショート・ディレイ効果を狙ったり、エフェクターを組み合わせたり色々実験してみましょう!!
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真空管には大きく分けて『プリ管』と『パワー管』があります。ガラス製のものやメタル製のものがありますが、「ロシア製」「中国製」「アメリカ製」「東欧(チェコ)」など生産国によっても音色は違ってきます。もし、興味があれば交換は簡単ですので色々試してみても面白いと思います。この他に『整流管』という真空管もありますが、整流回路には最近ではメンテナンス・フリーのダイオードが使われることが多いようでオールド・アンプなどでしか見かけません。 整流管(5U4、5Y3など)は現在では入手も難しいようですが、グルーブ・チューブから代用品が出ています。 プリ管 ギターから入力された信号を、パワー管が増幅できるレベルまで増幅したり、トーン(音色)を作ったりする役割があります。高さ5センチくらいの小さな真空管です。エフェクターなどに使用されているのはこの『プリ管』が多いようです。『12AX7』という9ピンの管がほとんどのギターアンプに使用されています。ヨーロッパでは『ECC83』と呼ばれますが全く同じものです。他にアメリカ製の改良型を『7025』と呼んだりします。 パワー管 真空管の交換時期 真空管は電流を流した時間によって序々に劣化してしまいます。電流を流した時間数で劣化していくものなので、何年たったから「そろそろ交換」ということはありません。寿命間近の真空管の方が“いい音”がするという場合もあるので、交換時期についてはなかなか判断しにくいものです。真空管の先端が変色してきたり、音に元気が無くなったり、前に出てこなくなったりしたら交換しましょう。 真空管の『真空度』 この真空管の『真空度』が高いほど寿命が長く、クリアで歪みにくい性質があります。『真空度』はアメリカ製→東欧製→ロシア製→中国製の順で“低く”なっていくようで、真空度は「10〜1」の表示で表されています。『真空度』が高いほど数字も大きいということです。簡単に言えば「7番」の管よりも「3番」の管の方が“歪む”ということです。『真空度』の高い高級品よりも、中国製の『真空度』が低い安価なものの方が自分の求めるサウンドに合っていることもあるので、自分なりに試して理想のサウンドを見つけて下さい。
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真空管(チューブ)アンプの電源には3種類の電源が必要で、「真空管のヒーターを稼動させる電源(交流)」&「真空管のプレートにかける100V〜500Vの電流(直流)」&「パワー管を上手く稼動させるバイアス電源(−直流)です。この3つの電源は1つの『電源トランス』から供給されるしくみになっているので、アンプの音を決める要素として『電源トランス』も重要です。海外との電圧の違いを補正する「変圧器」や突入電流を押さえる機材などを導入することで、音圧や音のツヤが増したり、真空管への負担をやわらげるたりすることができます。 |
アンプについて色々解説してきましたが、ライブなどではアンプの音を『マイク』で拾って、PAでミックスするのが一般的です。 |
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