日銀・白川総裁辞任前倒しなど受け、93円台後半まで円安進む
日銀の白川総裁が、辞任の前倒しを表明したことなどを受け、外国為替市場では、1ドル = 93円台後半まで円安が進み、株価は、4年4カ月ぶりの高値をつけた。
日銀の白川総裁は5日、4月の任期満了を待たず、3月19日に辞任することを表明し、安倍首相は6日午前、参院本会議であらためて、日銀に大胆な金融緩和を求めた。
安倍首相は「日本銀行が、大胆な金融緩和を推進することを強く期待している」と述べた。
白川総裁の後任には、武藤敏郎元財務事務次官と岩田一政日本経済研究センター理事長の日銀副総裁経験者2人や、元財務官の黒田東彦(はるひこ)アジア開発銀行総裁、岩田 規久男(きくお)学習院大学教授らの名前が浮上していて、政府は、野党との調整も見据え、人選を本格化させる見通し。
一方、外国為替市場では、日銀による金融緩和の強化が早まるとの見方から、円相場は1ドル = 93円台後半まで値下がりし、2年9カ月ぶりの円安となっている。
また、東京株式市場でも、輸出関連銘柄が買われ、平均株価は1万1,300円台と、4年4カ月ぶりの水準まで上昇、リーマンショック後の高値をつけた。