中米・コスタリカの環境問題に取り組む、有用微生物群(EM)技術者の西川高鶴さん(49)と、日本の母をつなぐ。豊かな自然を誇る一方で、まだまだインフラが整備されていないコスタリカ。高鶴さんは、微生物の力を使って産業廃棄物を肥料に変えたり、産業排水を浄化したりする会社の経営者兼技術者だ。生態系を壊さず、共存した形で環境保全できる地球に優しいこの方法は今、大きな注目を集めているという。大学で農業を学び、農林水産省ではエリート官僚として将来を嘱望されていた高鶴さん。しかし3年で農水省を辞め、農業指導員としてホンジュラスへ。「机の上で数字とにらめっこするのが辛かった。実際にものを触り、作って結果を出す仕事がしたかった」と高鶴さんは振り返る。その後、ホンジュラス人の妻と結婚してコスタリカへ移住。EMと出会い、今の会社を立ち上げた。「コスタリカから汚染という言葉をなくしたい」。その情熱を武器にこの仕事に取り組んできた高鶴さんに、日本の母からあるモノが届けられる。