2008年2月13日(水)9:00〜9:54pm
第15話「20世紀からの復讐」 |
ダンボール箱に仕掛けた爆弾を遠隔操作で爆発させる連続爆弾事件が発生。その犯人が今度はコンビニに置かれたダンボール箱に爆弾を仕掛けた!
犯人はコンビニ店員の佐藤(近藤公園)に電話をかけ、客を人質にとるよう指示。偶然居合わせた薫(寺脇康文)も人質となってしまう。
現場に駆けつけた右京(水谷豊)は、鑑識の米沢(六角精児)から、犯人は半径1km圏内でしか操作できない受信機を使用していることを知らされる。ということは、犯人はコンビニから半径1km以内にいるということか。
が、犯人の携帯の電波を辿ると9km離れた場所を移動していることがわかった。さらにこれまでの爆破は人気のない場所だったのに対して、今回犯人は他人と接触する危険を冒している。右京は犯人の行動に疑問を抱き…。
佐藤の妻・美登里(吉村涼)が現場へやってきた。佐藤と別居を決意、家を出ようとした矢先の事件だったという。その佐藤が犯人と交渉、自分以外の人質を解放することになった。
しかし、刑事としての責任を感じる薫は佐藤とともに店内に残るという。それは困る、と佐藤と押し問答をしていると、薫の携帯が鳴った。なんと電話の主は本物の爆弾魔。男は薫に自分が誰かわかるか、と問い掛ける。どうやらこれまでの爆破も薫と関係があるらしい。
突然のことにうろたえる薫。困惑していると、新たなヒントだと今度はバイクが爆破された。伊丹(川原和久)らが追っていた犯人の携帯の電波も消えた。店内の様子がわからない右京らは、複数犯の可能性すら考え始めるが…。
実はコンビニの爆弾事件は妻を引き止めたいがための佐藤の自作自演だった。こっそりと爆弾魔に告白する佐藤だったが、爆弾魔はお構いなし。焦る薫に自分を思い出せ、と迫る。
薫から連絡を受けた右京は爆破が起きた3箇所から薫の捜査一課時代の事件に関連があるのでは、と推理。捜査一課は薫が担当した過去の事件を洗う一方、薫も懸命に記憶を辿る。
爆破されたバイクの車種を聞いた薫が、伊丹と犯人追跡のためバイクを借りていた事件を思い出した。爆弾魔の正体はそのバイクの持ち主・坂崎(本田大輔)。薫に人生をボロボロにされた、と復讐しに来たという。
坂崎は身体に爆弾を巻き付け、なんと美和子(鈴木砂羽)を人質にコンビニに姿を現す。
8年前、薫が借りた坂崎のバイクには彼女に手渡すはずの指輪があったという。その日、ミレニアムのカウントダウンをしながら渡す計画が台無しに。彼女とうまくいかなかった坂崎は以来、何一ついいことがなかったという。それもすべては薫がバイクを奪ったせい…。
怒りも露に坂崎がスイッチを押そうとしたその時、佐藤の妻・美登里が現れた。実は坂崎が指輪を渡そうとしていた相手とは、当時独身だった美登里だった。美登里も母親が病気でミレニアムの会場へは行けなかった、けっして坂崎から逃げたわけではない、と告白。思わぬ事実に脱力した坂崎はあっさり薫らに逮捕される。
佐藤の自作自演も明らかになったが、美登里はそんな佐藤の愛情を改めて確認。すべては丸く収まったが、実は美登里の告白は右京が考えたウソ。坂崎も薫もみごとにだまされていたのだった。
連行される佐藤に付き添う美登里を見送りながら、2人の行く末を心配する薫。そんな薫に右京は太鼓判を押す。
「思いはありながら、すれ違うのもまた夫婦ではないでしょうか。きっとやり直せると思いますよ」。
ゲスト:近藤公園
脚本:吉本昌弘
監督:長谷部安春