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管理人隠れコラムその1(笑) アニメ史上最強のガンマン――次元大介と愛銃
次元の銃と言えば、言わずとしれたマグナム。それも、コンバットマグナムだ。 パイロットフィルムでは「コルト・エグゼクティブ」だったり、映画「ルパン対複製人間」では「S&W M27」だったりした次元だが、公式設定では一貫して「S&W M19」を愛用している。そこら辺の矛盾はともかく、ココではとにかく「S&W M19・次元大介使用バージョン」について考えていきたい。
次元の使ってるコンバットマグナムは、「S&W Model19 357マグナム」というのが正式名称である。 本家・アメリカでは、「S&W M19」という言い方が一般的。何故「コンバットマグナム」で呼ばれないかというと、「他にもコンバットマグナムの愛称がついた銃が多々あるから」というのが、最たる理由らしい。さすが、銃大国・アメリカである(笑) ところで。 次元大介愛用「S&W M19」だが、「38スペシャル」弾を使用するタイプと、「357マグナム弾」使用可能なタイプの2つに分けられる。前者の「38スペシャル弾」はポピュラーなリボルバー用の弾丸。後者は言わずと知れた「マグナム弾」である。基本的には「357マグナム弾」が撃てる銃だったら「38スペシャル弾」も使用可能だが、逆は不可能。つまり、「38スペシャル弾専用ピストル」で「357マグナム弾」を撃つ事は出来ないのである。「コンバットマグナム」の愛称が付いているのは後者だし、コレはどう考えても、次元が愛用するのは後者の「357マグナム弾使用可能」タイプの方だろう。 次に、大きさ。S&W社のリボルバーには、サイズの小さい順にJ、K、Lと3種類のフレーム(本体)サイズがある。サイズの小さいJフレームには日本の刑事ドラマなんかでお馴染みの「S&W M36チーフスペシャル」などの小型リボルバーが、一番大きいLフレームにはダーティーハリーで有名になった「S&W M29・44マグナム」などの大型リボルバーが挙げられる。中型のKフレームの代表格が、この「S&W M19コンバットマグナム」である。 続いてバレル(銃身)。コチラは主に3種類に分けられる。2.5インチ(約6.4cm)、4インチバレル(約11cm)、6インチバレル(約15.5cm)。次元が使用しているバレルについては「4インチ説」と「6インチ説」があるらしいのだが、次元の銃をアニメなんかで見る限り、バレルが15cmもあるように思えない。従って、ココでは「4インチ説」の方を取らせて頂くことにする。 次に、グリップ(握り)。モデルガンなどを趣味で扱う人に聞くと、グリップというのは「一番持ち主の趣味が出る部分」なのだそうだ。 ここまで調べて、ようやく次元の愛銃の姿が見えてきただろうか。銃身約11cm(全長はもっとある)、重量およそ1.02Kg、装弾数は6発のリボルバー。使用弾丸は357マグナム弾、もちろん他の弾も装填可能、というのが主な特徴だろう。 こういうモノを、次元は常に腰のベルトに引っかけてる事になる。1.02kgの鉄の筒が、自分の腰に引っかかってるトコを、ちょっと想像して欲しい。邪魔そうだ、とか重たそうだ、とか思うのは管理人だけだろうか(笑)
「M19 357コンバットマグナム」は、リボルバーである。これは、今の時代からすれば、「時代遅れ」って事になるらしい。 今は、猫も杓子も「オートマチック」。オートマチック愛好家から言わせれば「S&W、M19コンバットマグナム」は、「古い世代の無骨なリボルバー」なんだそうだ。(オートマチックが何か分からなければ、ルパンのワルサーを想像して頂きたい。アレが「オートマチック」と呼ばれる拳銃だ) 次元はどうして、そんな時代遅れと言われる銃を愛用しているのか?装弾数も、オートマチックの方が格段に多い。リボルバーは大抵6発なのに対して、オートマチックは7発、9発、中には15発なんてモノまである。銃撃戦ではどう考えても弾数の多い方が有利に決まっているではないか。 リボルバーの数少ない利点と言えば、「弾を選べる」という事ぐらいだ。読者の皆さんは覚えているだろうか?ご存じ「カリオストロの城」の最初の方で、ルパン&次元がフィアットでクラリスの乗った車を追いかけるシーン。あそこでマグナムを弾かれた次元が、自分の銃に爆裂弾を装填して「今度はただの弾じゃねえぜ!」と叫ぶ。 確かに、格好はいいだろう。だが、生死をかけた銃撃戦では格好よりも弾数の多い方が生き残る確率は高い。それなのに、どうして次元はわざわざ扱いにくいリボルバーを扱うのだろう。 ……それこそ、が。 ……それこそが、ガンマン・次元大介の「こだわり」ではないだろうか。運転免許をお持ちの方なら分かるだろうが、車でも同じ事が言えるのではないだろうか。例えば車でもオートマは全部車がギアチェンジをしてくれる代わりに加速が悪いが、ミッションは自分の好きなようにギアが扱える為慣れるのに大変だが、加速がいい。次元とマグナムの関係も、同じような物なのだろう。 次元はきっと、常に「最初の1発でケリをつける」という気持ちで撃っているのだ。次元からすれば、オートマチックは「下手な鉄砲数撃ちゃ当たる」みたいで、カッコ悪い。それは、プロのガンマンとしての美意識が許さない。「弾をやたらバラまくのは素人」と言う所だろうか。 次元のプロとしての美意識。そして、流行りにのらない職人気質。 そんな物が相まって、今の次元のスタイルを創り上げたのではないだろうか――すなわち、0.3秒という目にもとまらぬ早撃ち。 きっと、早撃ちを目標に銃を使ってきたのではない。それは、「扱いにくいじゃじゃ馬(マグナム)を、自分の思い通りに征服していく楽しみ」に近いのではないだろうか。例えば、ゲームだってすぐにクリアできるような簡単な物より、苦労に苦労を重ねてクリアした物の方が愛着が湧くし、征服感、達成感もより強いだろう。それと同じ感覚だ。 扱いにくい無骨なリボルバーをかっこよく使いこなすには、最初の1発でケリをつける。そういう次元なりの「美学」が、「早撃ち」という結果になって現れたのだろう。 だからこそ次元は、自分が征服したじゃじゃ馬(マグナム)を「オンナ扱い」出来るのではないだろうか。 ――蛇足その1―― 表では次元先生が「S&W M19は現在製造中止になっている」と言ってましたが、実際は「S&W M619」(ステンレス製)と名前を変えて生産されています。ですが、純粋に次元の使用したモデルとは違うので、「そんなマニアックな情報に興味ねぇよ」って方、よく分からないって方はスルーしちゃって下さい(笑)。 ――蛇足その2――最遊記、特に三蔵様ファンの方々へ―― 余談になるが、世界に存在する拳銃の中で一番軽いのは、管理人の調べた所では『レミントン・ダブル・デリンジャー』ではなかろうか。ただこのデリンジャー、トリガープルが大変重く(約10kgとも11kgとも)、非力な者には引き金すら引けないというシロモノである。それから一番重いのは、オーストリアのフェイファーアームズ社から出ているシングルアクションリボルバー、『ツェリザカ』だろう。全長5500mm、重量6000gと文字通り「一番重い」拳銃だ。口径が60口径の怪物リボルバーだ。 (2004/04/08改訂) |