大雪:受験生に冷たく 交通乱れ開始繰り下げも
毎日新聞 2013年02月06日 11時04分(最終更新 02月06日 12時43分)
東日本の広い範囲で大雪が予想された6日、JRは首都圏の路線で混乱を防ぐため運行本数を減らすなどの対応を取り、ターミナル駅が一時人混みであふれた。また、この日受験日を迎えた大学や私立高校も多く、交通機関の乱れを心配して早めに会場入りする姿が目立った。
東京都千代田区の上智大では、経済学部経営学科で入試があり、午前8時の開場前から門の前で待つ受験生の姿も。前夜に都内のホテルに宿泊した新潟市の高校3年男子生徒(18)は、ベタ雪が降り始める中、7時45分ごろ到着し「東京は雪で電車が遅れることもあるので、早く来た。初めての試験で緊張しているので、たいしたことがなくて良かった」とほっとした表情を見せていた。八王子市の自宅を6時に出たという女子受験生(19)は「八王子は結構降っていたので心配した。試験は3大学目。天気は悪いけれど実力を出し切りたい」と話していた。
また、JR山手線秋葉原駅(千代田区)で6日午前9時に人身事故が発生し、同線は内外回りの双方で約40分間運転を見合わせた。この影響を考え、立教大は午前10時半開始予定だった試験時間を1時間繰り下げた。この日受験が行われた他大学でも、電車のトラブルによる遅刻について別室での受験などの対応を取り、上智大では20人、明治学院大は少なくとも80人が対象となった。
千葉県では多数の私立高校が受験を行った。同柏市の芝浦工業大柏高校では、6日午前9時から後期の入学試験が行われ、約400人が受験した。この日朝の同市内の天気は、予報とは異なり雨だった。同校は5日の段階で「降雪のピークは6日午前なので、開始時刻は繰り下げない方が良い」と判断。ホームページ(HP)で受験生向けに「予定通り実施するが、交通機関が乱れた場合も対応する」と呼びかけた。野村春路副校長は「試験終了は午後0時10分。このまま雨で終わってくれたら」と話していた。
同じく入試があった同県習志野市の東邦大付属東邦高校も、5日からHPで交通機関の乱れに備えて早めの来校を呼びかけるとともに「遅れた場合は個別に対応する」と安心情報も掲載したが、大きな混乱はなかった。