えび蔵 東日本大震災の震災がれきは、結局県内で処理されないんだね。
A 県は環境省から、岩手県久慈市の可燃物2千トンの処理を今年中に終えるように要請されていたんだ。でも、県内では具体的な処理先や開始時期を決められなかった。その分を秋田県が代わりに処理してくれることになったよ。
え なんで秋田県が肩代わりしてくれるの?
A 久慈市のがれきの処理要請は、同時に秋田県にも来ていたんだ。秋田県は、すでに始めている岩手県野田村の震災がれきの処理も順調で、それが終わってから久慈市の分も処理しても今年の夏までに終えられると判断したようだよ。
え 夏まで? 要請は今年中じゃなかったの?
A 可燃物のがれきは、とりわけ夏場に腐敗や悪臭を引き起こすから、久慈市は夏を越える前に処理を終えたいそうだ。それに、久慈市内のがれきの仮置き場はもともと工業団地で、複数の企業から引き合いもあるらしいよ。
え なんで県内では、がれき受け入れに向けて具体的なことが決まらなかったんだろう。
A 昨年4月に、各市町長の一任を受けた市長会長、町村会長と県の間で「できる限り協力する」ことで合意したんだ。でも、その後は「がれきの安全性を住民に説明する情報が足りない」などとして、本腰を入れて受け入れを検討した市町長は少なかったよ。
え 久慈市の可燃物がれきは安全じゃないの?
A 広域処理対象の可燃物から、これまでに放射性セシウムが検出されたことはないよ。焼却後の灰の数値は、実際に一般のごみと混ぜて燃やしてから測定しなければ、安全性は説明できないけれど、県内では住民から受け入れ反対の声もあり、この試験焼却が実施できなかったんだ。
え 合意から1月までの9カ月間は何だったんだろうね。お金もかかっているのだろうし……。
A 県はがれきの安全確保策のために約7400万円の予算を計上して、県議会で可決されているよ。鈴木英敬知事によると、これまでに現地視察などで数百万円が使われたそうだよ。これらは、あとで国が賄ってくれるということだよ。
え 県内で処理できなかったことで、将来に禍根を残すことはないの?
A 鈴木知事は秋田県での広域処理に関して、三重県から職員を派遣したい考えだ。でも久慈市にとってそれが必要なのかどうかは決まっていないよ。
南海トラフ巨大地震が起きれば、県内でも膨大な量の震災がれきの発生が予想されるよね。県にとっては「明日は我が身」だから、「これを機に関係を途切れさせてはいけない」とは考えているだろうね。(井上翔太)
ここから広告です
津総局への情報提供・ご意見・お問い合わせなどお寄せ下さい。メールはこちらから
ここから広告です
広告終わり
ここから広告です
広告終わり
ここから広告です
広告終わり
別ウインドウで開きます