星野監督(奥左)が見守る中、ブルペンで投球する楽天の田中=沖縄・久米島の久米島野球場
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侍ジャパンのエースとして期待されている楽天・田中将大投手(24)が4日、沖縄・久米島でのキャンプで3度目となるブルペン入り。スプリット・フィンガード・ファストボールを解禁し、WBC1次ラウンドの球数制限と同じ65球を投げるデモンストレーションを演じた。
「もうっ」「あ〜」。ブルペンに響く不満の声も、熱を帯びてきた証明だ。直球、スライダー、ツーシームに加え、「ある程度、腕も振れるようになってきたので」とスプリットも3球。WBC用のロージンも使用した。キャンプ4日目。ピッチを上げてきた。
投球を受けた嶋も「例年より仕上がりは早い。フォームのバランスが良いから、きっちりとコースに来る」と順調な調整具合を確認。その上で、「気合が入っているのは表情を見れば分かりますね」とサムライ魂も感じ取っていた。
キャンプ初日から2日連続のブルペンでは44球と42球。「ちょっと増えたけど、増やせるときには増やします」。その結果が65球。本人は「関係ないです」と否定したものの、球数制限ピッタリの数字で投球を止めた。
2次ラウンドは80球、準決勝以降は95球がリミットとなる特別ルールにも、田中は悠然と構える。「自分のスタイルもある。球数を意識して勝負を急いで痛い目に遭うよりも、球数をかけても失点を防いだ方がいい」。サムライ投手陣の大黒柱は自信に満ちあふれている。 (井上学)
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