徳田国土交通・復興政務官が電撃辞任　女性問題か

　自民党の徳田毅国土交通・復興政務官（４１）が４日、電撃辞任した。一身上の都合を理由に同日、安倍晋三首相（５８）に辞表を提出、受理された。菅義偉官房長官（６４）はこの日の会見で、辞任理由が女性問題であることを示唆した。昨年１２月に発足した安倍内閣の政務三役で初の辞任。経済対策などで追い風が吹いている安倍政権にとっては、痛い“失点”となった。

　株高・円安が進み、絶好調の安倍政権に、冷や水を浴びせかけるような“問題”が持ち上がった。この日記者会見した菅官房長官によると、徳田氏は３日夜、菅氏に電話で辞意を伝達。理由について「相手との関係があり明らかにできない。内閣に迷惑を掛けては申し訳ないので辞任させていただきたい」と説明した。菅氏が首相に伝え、辞表受理を決定した。首相は「残念だが、やむを得ない」と話したという。

　また、菅氏は「相手は女性か」との質問に「そのように理解している」とした上で「それなりのことは掌握しているが、相手との関係から明らかにできないというので、私から発言することは差し控える」と説明した。同時に「違法性はないと思っている」と述べた。

　徳田氏は４日午後、「国民、政府や党関係者に大変ご迷惑をお掛けし、心よりおわび申し上げます」とのコメントを公表。ただ、詳しい辞任理由については言及を避けた。複数の関係者によると、徳田氏は数年前に、女性と性的関係を持ったことがきっかけでトラブルになったという。徳田氏は衆院鹿児島２区選出で当選３回。父は、自由連合代表などを務めた徳田虎雄元衆院議員。

　自民党の石破茂幹事長（５６）は４日の記者会見で、徳田氏の辞任について「内閣、自民党に迷惑を掛けてはならないということで（徳田氏が）早い決断をしたと推測する」と述べ、辞任はやむを得ないとの認識を示した。また、太田昭宏国土交通相（６７）は記者団に対し「徳田氏から３日夜に電話で辞任したい旨の報告があった」と説明し「国土交通行政に遅滞がないようにしたい」と述べた。

　前回の第１次安倍政権では、不祥事で計３人の閣僚が辞任。今回の政権では、安倍首相は不祥事に対して最大限の注意を払っていた。関係者によると、麻生太郎副総理（７２）が１月２１日に高齢者などの終末期医療に関し「さっさと死ねるようにしてもらわないと」などと発言した際は、安倍首相が直接電話して、麻生氏に即日撤回させたほど。首相は政権運営への悪影響を最小限に抑えるため、後任人事を固め幕引きを急ぎたい意向。

　一方、野党側は国会で事実関係をただす構え。５日の衆院予算委員会理事懇談会で政府から事情説明を受ける予定だ。

（2013年2月5日06時02分スポーツ報知）