市川染五郎(40)が4日、東京・日生劇場で開幕した「二月大歌舞伎」で、昨年8月27日の転落事故以来、161日ぶりの舞台復帰を果たした。
染五郎は事故当時、鼓を持ち、セリから転落して重傷を負ったが、この日の演目「吉野山」では、花道にある「スッポン」と呼ばれるセリから登場。また、鼓を持つ場面もあった。静御前役の中村福助から「待ちかねていました」というセリフも。観客は割れんばかりの拍手で染五郎の舞台復帰を祝った。右手首骨折の後遺症も心配されたが、扇子を持ってグルグルと手首を回す振り付けもこなして、全快をアピールした。
この日の未明、急逝した團十郎さん宅を訪れ、ほとんど眠らずに楽屋入りしたが、気力で初日を乗り切った。父親の松本幸四郎(70)は口上で「ご迷惑、ご心配をおかけし、父として申し訳なく、おわびしたい」と改めてあいさつした。
[2013/2/5-06:00 スポーツ報知]