歌舞伎を代表する大名跡の当代で、梨園のトップを走ってきた歌舞伎俳優の12代目市川團十郎(いちかわ・だんじゅうろう、本名・堀越夏雄=ほりこし・なつお)さんが3日、肺炎のため都内の病院で死去した。66歳。團十郎さんと60年以上の付き合いで「團菊祭」など、数え切れないほど共演してきた歌舞伎俳優の尾上菊五郎(70)は午前11時半頃、自宅を弔問。「にっこり笑っているようないい顔。4月には一緒に共演するつもりだったので、いまだに信じられない」と話した。
互いに本名で呼び合う仲。先代の尾上松緑さんを含めてのグアム旅行などを振り返り、「團十郎を襲名した時、京都で大立ち回りして顔を腫らして舞台に立ったこともある」とも。「子供からそのまま大人になったような、稚戯あふれるところがあった。荒事をやる人はそういうところがないとダメ。天真らんまんな人だった」としのんだ。
[2013/2/5-06:00 スポーツ報知]