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Vol.137
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上杉隆の東京脱力メールマガジン
『 奴隷か、さもなくば死か ジャーナリストの運命 』
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山本美香さんの遺体が日本に到着した。
これまで私は、殺害当日に共同通信にコメントし、またその2日後にダイヤモ
ンドオンラインに追悼文を寄せた以外、基本的に彼女については語らないでき
た(一部を除く)。
ダイヤモンドオンラインでも触れたが、その理由は、私の書く文章はその内容
を問わず、ツイッターやネットでの心無い言葉が書き込まれ、結果として、彼
女の評判を傷つけることにつながると考えたことが一番だ。
案の定、そうしたメンションが私のPCに溢れだした。いつものことだが、何も
知らない人に限って、知ったかぶりをして、他者の中傷をしてくる。そして、
それは大抵、不正確で欺瞞に満ちたものだ。
今回もまた心無い人々がそうしているのだろう。
さらに彼らの大半はきまって匿名である。卑怯な匿名による誹謗は何も生み出
さないし、むしろ日本の社会を悪くしてきた一因のひとつでさえあると私は考
えている。
そうしたメディアや一部ジャーナリストばかりの日本の言論空間に対して、ほ
とほと嫌気がさしたのはいうまでもない。
だが、それは決して最近のことではない。昨年4月の「ジャーナリスト休業宣
言」はそのためのものだったし、もっといえば、記者クラブ批判を開始した10
年前からそうだったのだ。
山本さんと気が合ったのは、大学同窓(都留文科大学)という理由だけではな
い。実は、他の媒体では言及しなかったが、そうした日本のアンフェアなマス
メディアについての認識をお互い共有していたということが強いのだ。
今回のメルマガも彼女を利用しているわけでも、記者クラブ批判に使おうとい
うわけでもない。単に彼女が何を考えていたのかを私なりに伝えようとしてい
るだけだ。
彼女が、日本テレビ『きょうの出来事』で、フィールドキャスターを務めてい
たころ、その仕事についても相談を受けたことがある。閉鎖的で、差別的な記
者クラブについても散々語り合った(彼女は「なぜ?」「なぜ?」「よくわか
らない?」が多かった)。
ここでメディア批判を書けば、彼女が傷つくだけだ。私がこれ以上言うべきこ
とではないのはわかっている。だが、少しだけ続けることを許していただきた
い。
大手メディアに対する彼女の不信は、彼女のことを知り、彼女とジャーナリズ
ムについて話したことのある者であるならば誰もが、知っていることだろう。
それはマスメディア、とくにテレビ局の社員が自ら吐露し、総括すべきことな
のだ。
今回の山本美香さんの死に際して、私はもはやこの国の卑怯で姑息なメディア
と、また、そこに巣食うジャーナリストたちと意見することを了としない。
…
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