東日本大震災:福島第1原発事故 旧特定避難地点の賠償「来月まで」 東電・打ち切り発表
毎日新聞 2013年02月01日 東京朝刊
東京電力は31日、福島第1原発事故で放射線量が局所的に高い「特定避難勧奨地点」に指定され、昨年12月に解除された福島県内の129世帯について、精神的賠償と避難・一時帰宅にかかった費用の支払いを3月31日で打ち切ると発表した。
対象は伊達市の128世帯と川内村の1世帯で、精神的損害は1人あたり月10万円。国の原子力損害賠償紛争審査会の中間指針は賠償期間の目安を「解除後3カ月まで」としており、東電は「指針に基づいた対応」としている。避難で仕事を辞めざるを得なくなった就労不能損害の支払いは継続する。
指定解除後も放射線への不安から大半の住民が帰還しておらず、「避難生活が続く間は賠償を続けるべきだ」との声も上がっている。【神保圭作】