犯罪抑止へ鍵かけや声かけなどの自衛を訴える嘉田由紀子知事=県庁で
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二〇一二年の県内の犯罪増加率が前年比10・0%増(全国6・7%減)で全国最悪だったことを受け、嘉田由紀子知事は四日の定例会見で「県民の皆さんには鍵をかける、気にかける、呼びかける、声をかける、と四つの『かける』を実践し、自衛をお願いしたい」と訴えた。
県警が集計した刑法犯認知件数は一万五千百三十九件で、前年の一万三千七百六十二件から千三百七十七件増えた。県警の分析では、県外から来て県内で犯罪を犯し県外に逃げる「ヒットアンドアウェイ」型が多いという。
空き巣(前年比26%増)、器物損壊(同15%増)、自転車盗(同11%増)、車上狙い(同3%増)が、県の増加率を押し上げた。
無施錠の割合が高いのが特徴で、空き巣では31・6%、自転車盗は68・5%、車上狙いは40・8%が、鍵をかけていなかった。嘉田知事は「犯行側にとって、こんなに簡単なことはない。まずは鍵をかけて」と求めた。
振り込め詐欺とみられる不審電話、大津市南部や東近江地域の女子学生を狙った犯罪が県内で相次いでいることにも懸念を示し、「地域の方もぜひ協力を」と呼び掛けた。
(梅田歳晴)
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