 会社のホームページに掲載されたヘンテコリンなQ&A |
NHK紅白歌合戦には3度の出場を果たし、日本レコード大賞も受賞したことがある小室哲哉氏(48)率いる音楽グループ「globe」。その中で、ラップを担当する一方、子供服店オーナーやウエディングプロデューサーとしてもマルチな才能を発揮するマーク・パンサー氏(37)が昨秋に始めた健康飲料ビジネスが、「マルチ商法ではないか」と波紋を広げている。マーク氏本人はホームページ(HP)上で「世界中の健康のきっかけになってくれれば俺は満足だ」と意気盛んだが−。
東京都渋谷区の会社「MARC−2」のHP上で、同社の副社長を務めるマーク氏は「アンデスAZ(アズ)ジュース」なる健康飲料の販売方法「MLM」について、Q&Aに応じている。このマルチ商法を否定する不可思議なQ&Aが、かえって疑念を増幅させる。
Q「MLMって危ないんじゃないの?」
A「なんで? 危なくないよ」
Q「だって合法なの?」
A「もちろん合法だよ」
Q「なんで? マルチ商法なんでしょ?」
A「違うよ。全然違うよ」
MLMとはマルチレベルマーケティングの略。商品の愛用者が周囲にも購入を勧める仕組みで、紹介した分だけ配当が出るのが一般的だ。
マーク氏はHPで、「僕は(マルチ商法は)平等だと思わない。儲かる人も儲からない人も出てきちゃうからね。でもMLMの場合は、同じ商品を同じ値段で同じシステムで同じビジネスをする。要は、同じ土俵で戦うってことだよね。この部分に僕はとてつもない何かを感じたんだ!」とMLMを大絶賛する。
マルチ商法とは「違うよ」と強調しているが、経済産業省消費経済政策課は「法的にはマルチ商法もMLM方式も明確な定義分けはなく、いずれも『連鎖販売取引』に該当する」と指摘する。ただし、商品が存在せず紹介料だけで成り立つねずみ講は違法だが「連鎖販売取引自体に違法性はない」(同)。
販売方式はさておき、そもそもAZジュースとは何なのか。マーク氏はglobeの公式ブログで「健康馬鹿すぎな俺が最近ジュースを開発した!!!」と宣言し、「マイスモラード(紫トウモロコシ)を原料に作ったジュース!」と説明する。
紫トウモロコシはペルー原産。食品添加物製造会社の研究者は「アントシアニンという紫色素に抗がん作用や脂肪抑制の効果があるといわれている」と話す。
気になる価格は「会員はもっと安いが、一般価格は1000mlで1万4000円台」(M社広報担当者)。紫トウモロコシを原料とした別の飲料を同量1050円で販売する業者もあるが、前出の研究者は「食材自体は高価ではないが、エキス抽出のコスト、添加量や他成分によって商品価格は変わる」と話す。
マーク氏はglobeのブログで「今は小売では売っていない! ネットワークで広めている!!!」「夢は全ての家庭の冷蔵庫の牛乳や野菜ジュースに変わってくれることだ!」と熱弁。自社HPでも「商品を受け取ってから20日間以内なら空瓶を返しても全額返してもらえる」が、「AZジュースには絶対の自信があるから、そんなことは絶対にないって断言できるよ」と意気盛んだ。
ところが、先月発売の週刊誌が「商法に疑問の声」と伝えると、突如こうした文言が閲覧不可に。同社ブログでマーク氏が「誤解を広めてしまって申し訳ないとおもっている。もう一度ゼロから会社全体を見直し、やっていかなくてはいけないと思った」と謝罪する事態となった。
「マルチパンサーって呼ばれた。ショック…」(同ブログ)。ファンはもっとショックだろう。
ZAKZAK 2007/04/04