2013.2.4 05:01

虎・能見はロングリリーバー!浩二監督構想

能見は気合の81球。WBCに向けて順調な仕上がりだ(撮影・岡潤一)

能見は気合の81球。WBCに向けて順調な仕上がりだ(撮影・岡潤一)【拡大】

 阪神春季キャンプ(3日、宜野座)たった1人、静まりかえったブルペンで淡々と左腕を振った。侍ジャパン候補の能見が“御前ピッチ”で猛アピール。山本日本代表監督らに強烈なインパクトを残した。

 「(キャンプに)入ってから投げる分には問題ない。自主トレでも打者に投げていましたし」

 WBC首脳陣が阪神キャンプ地を訪問。他の投手陣が肩を休めるなか、唯一、エースが投球練習場に入った。無数の視線を気にも留めず、ネット裏に陣取る山本監督らに切れ味鋭い直球に得意のチェンジアップ、フォークを披露した。69球目には山本監督から「65球を過ぎてるぞ!!」とジョーク交じりに1次ラウンドの球数制限オーバーを指摘され、苦笑い。

 中身の濃い81球を投げ終えると、山本監督をはじめ、ファンからも拍手が送られた。能見は「異様な感じだった。拍手されたことに対してね」とほほえんだ。

 山本監督は「(肩が)出来すぎて心配するほど、いい投球。すばらしい腕の振りをしている」と絶賛した。その上で「役割は先発。ゲームの中で2人目の先発、もしくは中(継ぎ)で長いイニングを投げる可能性もある」と言及。昨シーズンの奪三振王(172個)は「第2先発」といえるロングリリーフでの起用が濃厚となった。

 報道陣から伝え聞いた男前は「貢献できるのであれば問題ないです」と冷静に受け止めた。久しぶりに対面した山本監督には「無理しないように」と声をかけられたが、キャンプ3日間で計269球の投げ込みも計算通りだ。

 「今、(調子が)落ちてますね。(代表合宿で)追い込むというのはないので。試合でしっかり投げないとダメですし。シーズンを考えて、逆算していきたい」

 宮崎の日本代表合宿は15日から始まる。疲労のピークを早めに迎えて上昇カーブを描いてく。 (小松 真也)

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