【カイロ=北川学】エジプト・カイロの大統領府前で1日にあった反政府デモで、治安部隊が、参加者の男性を暴行する映像が地元テレビで放映された。怒った数百人の市民らは2日夜、大統領府前に再び集結。火炎瓶を投げるなどして抗議した。
映像によると、ほぼ全裸の状態で路上に座り込んでいた男性の周囲を5〜6人の隊員が取り囲み、警棒で殴ったり、引きずったりしている。男性がなぜ服を着ていないのかは不明。AFP通信によると、50歳の塗装工だという。
デモを呼びかけた世俗リベラルの野党連合・救国共同戦線は2日、「政権打倒を求める人々の側に立つ」と宣言。イスラム組織・ムスリム同胞団に支えられたムルシ大統領の訴追を求めるなど、政権への非難をさらに強めている。