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福島・浪江町 初期被ばく検査始まる1月29日 18時31分
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原発事故の直後に多くの住民が放射線量の高い地域に一時、避難した福島県浪江町で、県内の自治体では初めて、事故当時18歳以下だった子どもを対象に初期の被ばくの程度を推定する検査が始まりました。
浪江町では、原発事故の直後に多くの住民が、町の北西部の放射線量が高い地域に一時、避難したため、健康不安を訴える声が出ています。
しかし、事故から長時間たったあとでは放射性ヨウ素の量を把握できないため、初期の被ばくの程度を確認することが困難でした。
このため、町は血液中のリンパ球にある染色体の形の変化を調べ、初期の被ばく線量を推定する特殊な検査を始めました。
この検査が福島県内の自治体で実施されるのは初めてで、初日の29日は、二本松市にある仮設住宅に設けられた会場に、およそ30人の子どもと保護者が集まりました。
そして、町と協定を結んでいる青森県の弘前大学の被ばく医療総合研究所の担当者が検査の目的や仕組みを説明しました。
浪江町によりますと、原発事故の当時およそ3700人いた18歳以下の子どものうち855人が検査を希望していて、ことし8月までをめどに採血が行われることになっています。
検体は弘前大学で分析され、結果が分かるまで少なくとも数か月かかるということです。
弘前大学の吉田光明教授は「子どもたちや保護者の不安を解消してもらうため、1日も早く検査結果を示せるようにしたい」と話していました。
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