「A面」か、それとも「B面」か。安倍政権長期化のカギを握る日銀人事のポリティクスを考える

2013年02月04日(月) 高橋 洋一
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 さらに日銀は、2000年8月のゼロ金利解除、2006年3月の量的緩和解除、2008年9月以降量的緩和を怠ったという3つのミスがあった。その時にどういうスタンスであったかを見れば、「大胆な金融緩和を実行できる人」かどうか自ずと判断できるだろう。

 A面は政権内地固めでマスコミ報道どおりの無難な人事になる。B面はサプライズがあり、筋金入りのリフレで市場重視になる。一方、A面のリスクは市場の勢いが落ちて参院選が危うくなること、B面のリスクは政権内できしみが生じることだろう。はたして、安倍首相がどのような人事を行うだろうか。

 首相の仕事は、人事と衆院解散の二つしかないと小泉元首相は言った。日本経済にとって好ましいのはどちらなのか、この選択は、安倍政権が長期政権になるかどうかの岐路だろう。

 

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