韓国が貿易規模8位浮上、中身伴わず

■韓国製品のシェア低下

 先進市場で韓国製品のシェアが低下し、輸出が増加したほど利益を上げられずにいるとの指摘もある。00年の米国の輸入市場で3.31%占めた韓国製品の割合は、昨年は2.59%まで低下した。日本の輸入市場でも5.39%から4.56%に低下した。欧州連合(EU)向け輸出は10年から2年連続で減少し、韓国製品のシェアは0.85%まで落ち込んだ。韓国は最終商品を消費する先進市場への輸出で地位が低下している。

 韓国の輸出全体に占める米国、EU、日本の割合は合計で07年の35%から昨年は27%に低下した。一方、中国は同じ期間に22.1%から24.1%に、東南アジア諸国連合(ASEAN)は10.4%から14.1%へと上昇した。韓国の輸出純増分は新興市場が中心だった。

 韓国貿易協会のシン・スングァン動向分析課長は「EUでは、域内貿易の拡大、中国などの成長が韓国には障害となった。欧米など先進市場は韓国ブランドの価値などを考えると、負けてはならない場所だ」と懸念を示した。

■10大品目が半数以上占める

 輸出品目が一部に偏っていることも問題だ。輸出が増えても恩恵を受けるのは一部に限られるためだ。11年時点で石油製品、自動車、船舶、携帯電話など韓国の10大輸出品目が全体に占める割合は49.8%で、米国(24.2%)、日本(32.6%)など先進国だけでなく、新興国の中国(28.1%)よりも高い水準にある。サムスン経済研究所のイ・テファン研究員は「好況時はよいが、不況がやって来ると産業界全体が影響を受けるもろい構造だ」と指摘した。

 原油価格が高騰したことが、石油製品と石油化学製品の輸出額急増につながっている点も考慮すべきだ。昨年輸出品目で1位となった石油製品は、韓国の石油精製大手4社が原油を輸入、精製して販売する構造となっているため、下請け企業は恩恵を期待しにくい。同じ規模の輸出による効果は、造船などの労働集約的産業に比べるとわずかだ。

 大企業・中間財中心の輸出体質は改善が求められている。最近の世界貿易機関(WTO)の調査によって、韓国の輸出の付加価値は輸出規模に比べて低いことが分かった。

 中小・中堅企業の最終財輸出を増やし、輸出の付加価値を高め、サービス輸出を強化すべきとの声が根強い。イ・テファン研究員は「モノの輸出の15%にすぎないサービス輸出を増やす必要がある。資源がない韓国にとっては、法律、医療などのサービス分野を強化することが輸出の付加価値を高める一つの方法になる」と指摘した。

チョ・ジェヒ記者
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