宮城・松島町で震災や不漁の苦難乗り越え「復興かき祭り」開催
東日本大震災で養殖施設に被害を受け、今シーズンは海水温の上昇により、カキが不漁となった宮城・松島町で、苦難を乗り越えた「松島復興かき祭り」が開かれた。
2013年で35回目となる宮城・松島町の「かき祭り」。
およそ10トンのカキが用意され、6,000食分のカキ鍋が無料で振る舞われると、大勢の人が行列をつくった。
来場者は、「やっぱりおいしいです」、「おととしはね、震災でやられてね、昨年は夏の高気温でやられてね、いろいろ大変ですけども、とってもおいしいです」などと話した。
松島湾のカキは、2011年、東日本大震災の津波で養殖施設が被災したうえ、2012年は、残暑の影響で海水温が上昇し、養殖中のカキのおよそ8割が死滅した。
毎年恒例のかき祭りも、1度は中止が検討されたが、東松島市や石巻市など、周辺の漁協からカキを譲り受け、今回、開催できることになった。
松島観光協会の佐藤 久一郎会長は「震災、そして異常高温で、カキがとれないという事態の中で、こうしてかき祭りが実行できたこと、本当にうれしいと思いますし。かき祭りが実行できたので、たぶん生産者の方々も喜んでいるというふうに思います」と話した。
例年、2日間にわたって開催される松島かき祭り。
2013年は、カキの量が少ないことから1日限りとなったが、3日だけで、およそ5万2,000人が訪れたという。