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社交不安障害 仕事への影響が大
2月3日 21時22分

社交不安障害 仕事への影響が大
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人との交流に強い不安や恐怖心を抱く「社交不安障害」と呼ばれる病気について、治療の課題などを議論する学会が開かれ、「働き盛りの患者が目立ち、仕事への影響が大きい」など、患者の厳しい状況が報告されました。

これは札幌市で開かれた「日本不安障害学会」で報告されました。社交不安障害は、「人前で話せない」「会合に参加するのが苦手」など、人との交流に強い不安や恐怖心を抱き、生活に支障が出る病気で、患者数は国内に300万人以上と言われています。
学会の中で千葉大学大学院の研究者は「患者を調べたところ、症状が現れる平均年齢は18歳ぐらいだったが、実際に治療を受ける平均年齢は30歳を超えている」と指摘し、「病気ではなく性格の問題、と誤解されて治療が遅れるケースが出てきていることを報告しました。
参加した研究者によりますと、患者は働き盛りの人が多く、4割以上が仕事をやめたり休んだりしているということです。
このほか学会では、薬による治療だけでなく、カウンセリングを通して考え方や行動を変える治療も効果を挙げていることが報告されました。
座長を務めた千葉大学大学院の清水栄司教授は「今、患者に合わせたさまざまな治療法が出てきている。人との交流がうまくできず、おかしいと感じたら早めに相談してほしい」と話しています。

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