二階代議士が韓国最高位の
「金塔産業勲章」受章

 自民党総務会長代行の二階俊博元経産相(73)=当選10回=が、韓国から外国の産業分野において最高位の国家勲章「金塔産業勲章」(1等級)を授与されることが決まった。昨年、韓国で開いた麗水万博への協力など観光交流をはじめ日韓友好親善に尽くした功績が認められての受章で、30日に韓国青瓦台で李明博大統領から授与される。二階氏は「韓国訪問を機会に私の果たすべき役割は理解している」と両国の関係改善に尽力する決意を示した。

 二階氏は党総務会長時代に麗水万博への支持を表明し、経済産業大臣時代に韓国政府からの要請でいち早く日本企業の出展等の公式参加を決定。韓国の建設大臣などを歴任した姜東錫・麗水万博組織委員会委員長の招きで会場視察やオープニングセレモニー出席などたびたび訪韓し、期間中は和歌山など日本から万博訪問団を送り、友好関係を深めた。昨年10月に開いた(株)全旅創立40周年記念式典では二階氏、姜委員長が感謝状を交換しあい、互いの友好を確認している。
 県会議員時代には韓国高校ホッケー選手権大会に当時の御坊商工チームが日本代表で招待され、二階氏を団長に韓国を訪問。その後、国会議員としてたびたび韓国を訪問し、小渕内閣の運輸大臣・北海道開発庁長官時代にカウンターパートナーだった運輸観光大臣の朴智元大臣とは十数年間にわたり旧交を温め、義兄弟のちぎりを結ぶ仲。韓国を代表する経済人、朴三求錦湖アシアナグループ会長や許南植釜山市長とも義兄弟の契りを結ぶなど幅広い人脈を持ち、観光・産業分野での交流を深めてきた。
 韓国から勲章が授与されるのは12年前の運輸大臣時代の「修交勲章光化章」(1等級)に続いて2回目の栄誉。二階氏は二階派の林幹雄代議士(千葉県選出)ら50人とともに29日から31日まで訪韓。30日に青瓦台総理接見室で李大統領から勲章の授与を受け、朴アシアナグループ会長主催の祝賀夕食会に出席。31日は韓国観光公社主催の歓迎昼食会に出席し、朴会長や朴元大臣らと旧交を温める。
 受章に際して二階氏は「両国は一衣帯水の国であり、引っ越しのできない隣国である。両国の友好親善に力を尽くすことは国会議員として当然の責務。万博を通じて何度も往来を重ねた姜委員長は二度にわたり建設大臣として活躍し、インチョン空港の建設委員長なども歴任した実力者で再会できることを楽しみにしている」と述べるとともに「両国が共に力をあわせて両国の発展に力を尽くすことが両国リーダーの崇高な義務でもある。今回の韓国訪問を機会に私の果たすべき役割も理解している」と関係修復に意欲を示した。