人を動かす技術、「批判サンドイッチ」を習得しよう

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2013/02/03



スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン」のカーマイン・ガロの新刊に面白いテクニックが紹介されていたのでご共有。これシンプルで効果的ですよね。


「批判サンドイッチ」

「批判サンドイッチ」という技術を提唱しているのは、ポジティブ・コーチング・アライアンス理事長のジム・トンプソン氏。いわく、

バスケットで、フォロースルーがないため3ポイントシュートをミスしてばかりの選手がいとしよう。批判サンドイッチでは、まず、きちんとできている点をほめる。たとえば、
「ひざの曲げがうまいね。パワーの源になる大事なポイントだ」
という具合だ。このあとに、具体的な改善につながる建設的な批判をする。
「そこにフォロースルーが加われば—手首がグースネックになるまで、ね—そうしたら、シュートがもっと決まるようになるはずだよ?」
このあとはまたほめて、批判をサンドイッチにする。
「シュートしたあともバスケットをしっかり見ているのはさすがだ」
こういう方法で指導すると、批判ひとつが賞賛ふたつに挟まれたかたちで3点の指導をプレイヤーは受け取ることになる。これなら感情のタンクがいっぱいになり、フラストレーションでイライラせず、改善に集中しやくなるだろう。

とのこと。これホントに効果的なんですよね。吹奏楽部に所属していた高校時代、教えるのがうまいなぁと尊敬していた先輩は、知ってか知らずかこの「批判サンドイッチ」を使いこなしている方でした。

「批判サンドイッチ」に必要なのは、良い部分を見つけ、それを褒める能力です。ダメなところを見つけて人を批判するのは簡単ですが、良いところを見つけるのは簡単ではありません。

ぼくがよく使う褒め方は、「努力を褒める」というテクニックです。「すごいな、時間がないのによくちゃんと練習したな」だったり「ここまで情熱的に頑張れているなら、すぐに群を抜いた存在になれるよ」だったり。

「能力ではなく、努力を褒める」は子どもの育て方において有効とされる理論なので、どこかで聞いたことがある人もいるかも。たしかダニエル・ピンクの「モチベーション3.0」でも書かれていましたね。

まず、頭の良さをほめたグループは、新しい問題を避け、同じ問題を解こうとする傾向が強くなった。ボロを出して自分の能力を疑われるかもしれないことは、いっさいやりたがらなくなった。一方、努力をほめられた生徒達は、その9割が、新しい問題にチャレンジする方を選び、学べるチャンスを逃さなかった。

スタンフォード心理学教授に学ぶ子供のほめ方とは?


「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ。話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず」とは山本五十六の名言。「優れたマネージャー」とは、こうした態度をナチュラルに取れる人材のことを指すとぼくは思います。


みなさんが仕事の中で、誰かをダメだしする必要があった際には、ぜひ「批判サンドイッチ」を意識してみてください。効率的に行動の変化をうながすことができるはずです。



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