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'13/2/2

危ない横断歩道一斉点検へ




 福山市中心部で横断歩道を渡った先に「落とし穴」のような水路が複数あるのを受け、広島県警は県内の全27署に横断歩道の一斉点検を指示する方針を決めた。危険な横断歩道を改良するため、新年度予算に必要経費を盛り込む。福山東署は、管内の手城地区で男性が転落死しており、先行して点検を始めた。

 福山東署は水路の多さを踏まえ、手城地区を含めた市中心部を点検の重点区域に設定。2月中に区域内の横断歩道が水路につながっていないかを調べる。危険性が高い場合は、横断歩道の幅を水路を避ける形状に変更し、歩行者や自転車の安全性向上を図る。自治体に転落防止柵やふたの設置を要請することも検討する。

 同署管内では昨年11月、福山市南手城町の水路に自転車の船員男性が転落し死亡した。現場は横断歩道の先に水路の開口部があった。

 横断歩道は、県公安委員会が警察庁の交通規制基準に従って設ける。幅は原則3メートルまでだが、基準は「必要ある場合はその限りではない」と規定されている。だが、手城地区では、先の歩道は幅2メートル前後しかないにもかかわらず横断歩道の幅は3メートルか4メートルあり、横断歩道が水路につながっている。

 市はこの現場に急きょ転落防止柵を設置。その後の市の調査で、横断歩道が水路につながる交差点が手城地区に少なくとも13カ所あることが分かった。

【写真説明】水路の開口部(手前)につながる福山市手城地区の横断歩道。市が応急措置をしている




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