本ウェブサイトでは、JavaScriptおよびスタイルシートを使用しております。
お客さまがご使用のブラウザではスタイルが未適応のため、本来とは異なった表示になっておりますが、情報は問題なくご利用いただけます。
京都府綾部市立図書館 様
京都府の市立図書館として初めてSaaS型図書館情報サービスの利用を開始。
LiCS-Re for SaaSを利用して費用の低減とサービスの向上を実現。
市長の方針をもとにクラウドコンピューティングの利用を検討。
LiCS-Re for SaaSの豊富な機能を活用して利用者の利便性向上に取り組む。
綾部市は京都府の北部に位置する人口3万6千人の田園・文化都市。
綾部市図書館は2010年12月に京都府の市立図書館として初めてSaaS型図書館情報サービスの利用を開始しました。
同図書館が、次期図書館システムの検討を開始したのは2010年6月。「市の図書館を充実させて市民の情報拠点にしたい」という山崎善也市長の思いから始まりました。
既存システムと同様に導入型での検討を始めましたが「これからの自治体システムはクラウドを活用する時代」という市長の言葉を受けて、図書館の職員(司書)とITに詳しい本庁の職員をメンバーとして選考委員会を立ち上げ、SaaSの利用を前提に研究をスタートさせました。
SaaSは、ITサービス企業のデータセンターで運用されている情報システムをネットワーク経由で利用するクラウドコンピューティングの一種。情報システムの運用をIT専門企業に任せることによって、利用者サイドはサーバを管理するという作業から解放され、本来業務に専念できることがメリットです。
お客様の「安心」に配慮したきめ細かな移行体制を構築。
データの移行もNECネクサソリューションズが担う
綾部市教育委員会事務局
教育部長
足立 雅和 氏
綾部市教育委員会事務局
教育部
社会教育課長兼図書館長
山口 美世子 氏
綾部市教育委員会教育部
社会教育課
図書館担当長
生駒 彩子 氏
選定にあたり、同図書館の職員は近隣の図書館にシステムの使い勝手についてヒアリングを重ねました。
SaaSの場合、図書館利用者の氏名など個人情報を含むデータを外部に預けるので、行政上の手続きが求められます。同図書館は、綾部市情報公開・個人情報保護審査会に諮り、2010年9月末の答申を受けて仕様書を作成しました。
そうした事前準備と並行して、ITベンダー5社から次期図書館システムに関する提案を募り、提出した3社の内容について、システムの基本的な考え方・費用・操作性、機能性・拡張性・セキュリティ対策などの観点から詳細な比較、検討を進めました。
その検討結果に基づいてNECネクサソリューションズが提案したLiCS-Re for SaaSを採用することとしたのです。
綾部市が新図書館システム選定にあたって重視したのは費用です。
同市教育部長の足立雅和氏は「既存システムと同等かそれ以下の費用となることが新図書館システムの大きな要件と考えました」と話します。
LiCS-Re for SaaSは導入型と比べて費用を20%程度抑えることができると同市では見込んでいます。
LiCS-Re for SaaSの拡張性および将来性も評価しました。
社会教育課図書館担当長として新図書館システムの仕様書の作成に当たった生駒彩子氏は「導入型と違って今後求められるであろう機能が追加され、常に新しい図書館システムとしてサービス利用できると確信しました」と語ります。
既存システムからLiCS-Re for SaaSへの移行は順調に進みました。
まず、初回ミーティングでNECネクサソリューションズが、移行作業の内容とスケジュールを記載した作業計画を提示し、その計画内容について懇切丁寧に説明。
その後も、1週間に1度のペースで打ち合わせを重ねつつ、議事録をその都度、作成するなど、きめ細かなコミュニケーションをベースにして綾部市図書館が進捗状況を明快に把握できるように配慮しました。
その体制が安心感と信頼感を同図書館の関係者にもたらしたのです。
その点について、教育部社会教育課長兼図書館長の山口美世子氏は、「きちんとした体制を組んでいただいたので安心して移行に臨むことができました。また、それぞれの担当者の方が連携されて1つの目的に向かって関わっていただいたことをうれしく思っています」と評価しています。
一般にシステム更新に際して最も大切なテーマとなるのは従来から蓄積・利用しているデータをきちんと移行すること。同図書館でもその点に不安を抱いていました。
以前のシステム移行経験から、移行期間中は家に帰れない日もあることを覚悟していたとのこと。
しかし、データの移行作業をすべてNECネクサソリューションズが実施したこともあって、「びっくりするくらいスムーズに移行できました」と生駒氏。
LiCS-Re for SaaSの利用を開始した同図書館は、画面がシンプルで見やすいこと、統計などの機能を使うことができることを評価しています。
機能や使いやすさの例として同図書館は、OPAC端末に表示するお知らせを簡単に登録できること、利用者の電話番号を複数登録できること、業務日誌がシステムにあらかじめ搭載されていることなどを挙げます。
利用者からも「便利になったね」という声が寄せられています。
2011年3月にはインターネット予約も開始される予定です。
また、従来は外部の人が出入りする事務室にサーバを設置していたため、データのセキュリティに不安を抱いていたとのことですが、高いセキュリティ対策が施されているNECネクサソリューションズのデータセンターにデータを預けることによってセキュリティ上の不安が解消されたことも大きな効果です。
サーバの故障への不安や運用の手間からも開放されました。
「いろいろなことができるので毎日の業務がさらに充実し、利用者に対するサービス向上につなげられると思っています」(生駒氏)とLiCS-Re for
SaaSの機能を様々に活用していく考えです。
足立氏は「LiCS-Re for SaaSは最新の機能をもち、図書館システムのトップを走っていると考えています。
これからもトップを走り、若い人からお年寄りまでどの年齢層からもかわいがられ愛される図書館でありつづけたいと考えています」と抱負を述べています。
具体的な試みとして同図書館では、LiCS-Re for SaaSを活用して「読書手帳」というサービスの提供に向けて準備を進めています。
市民に愛される同図書館のサービスを将来にわたってLiCS-Re for SaaSが支えていくものと期待されます。
(2011年1月現在)