PSYCHO-PASS サイコパス・第15話
前回のヘルメットの事件は手始め。あの事件の一部始終がネットで流され、あのヘルメットさえ被っていればスキャンを逃れてドローンも無視すると言うのが一般の目に曝される。あれを見せておいて、ヘルメットの大量頒布が始まり、そしてそれを被った連中による暴力沙汰が開始された。
それにしてもどうかなあ。いくらあれでサイコスキャンやドローンに免責になったからと言って、社会的に免責になる訳でなし。一番最初の事件の藤井の様にもう既に相当病んでしまっている人間ならあれを被って標的の人間を襲うかもしれないが、そこまで病んでなさそうな、社会に不満を持っている程度の人間が被って他人に危害を加えるなんてあるかな。
人間社会において、他人に危害を加えないのは倫理的な意識から発するのもひとつの理由だが、もうひとつは相手への理不尽な危害はそれが逆襲として返って来ると言う意識による理由もそうだと思う。だからいくらサイコスキャン的に免責になったからと言って、それは社会的に免責になった訳ではなく、「殴ったら殴り返される」と言うのは容易に想像出来て藤井程の覚悟がなければ手を出さないと思うのだ。
それはこの話の中でも現実化されて、学校で将来がシビュラシステムによって保証されている優等生様に対して将来が絶望的と烙印を押されている連中が「腹いせ」(ここで優等生様を殺しても彼らに取って代わる事など出来ないので、腹いせにしかならない)をした場面で、逆襲を受けている。この結果は当然だろう。そんな当然の結果が予想されるのなら安易に暴力には向かないと思うのだ。
でもまあやっちゃった。そして逆襲も受けてしまった。正当防衛なら色相も曇らないとかデマが流され街中はひゃっはーな状態に。東京が終末的な治安状況に陥りかけているのを僅かな人員の警備課で鎮圧しなくてはならない。暴動状態になっている地点を重点的に制圧すべく警備課の総員が出動させられる。
しかし現場を見て狡噛や朱は違和感を覚えた。ヘルメットを被って暴虐を尽くした連中も、いざヘルメットを脱がされたら情けない姿で座り込んでいる。こんなものが槙島のやりたかった事なのだろうか。暴動を起こさせてそれをニヤニヤ見物する、そんな男なのだろうか。
もっと違う目的がある筈ではないのか。そう考えて今回暴動の発生したエリアを眺めてみると、そこからすっぱり外れた所がある。それは湾岸のノナタワーがある場所。槙島の真の狙いはそこだと悟った狡噛や朱達はノナタワーに急行する。宜野座にもそれを連絡するが、予想だけで持ち場を離れるわけには行かないと言う宜野座は取り敢えずは先行して何かあったら連絡しろと。
槙島の狙いはまさにその通りで、シビュラ判定がグリッドコンピュータのシステムで行われていると言う名目とは異なり、湾岸のノナタワーに必ず判定データが流れる場所があるのを見つけて、そこがシビュラシステムのコアになる部分ではないかと予想をしてそこを暴こう、そしてシビュラによるこの世界の支配をひっくり返そうと言うものだった。
それにしてもシビュラの信頼性に頼り切ったものだ。
警備課みたいなものを用意しておきながら、肝心要の施設がドローンだけの警備とは。
まるで宇宙戦艦ヤマトに出てきた冥王星前線基地の反射衛星砲基地なみの防御の手薄さじゃないかw