【TMM:No1733】2013年2月1日(金) 地震と原発事故情報|再処理工場を始め、危険なプール保管中の使用済み燃料を乾式貯蔵に移行するよう求める(山崎久隆)|緊急署名:避難基準に福島原発事故の実態を!2月20日(水)朝10時まで|新聞・雑誌から|

たんぽぽ舎です。【TMM:No1733】
2013年2月1日(金)地震と原発事故情報-3つの情報をお知らせします
                             転送歓迎
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★1.再処理工場を始め、危険なプール保管中の使用済み燃料を乾式貯蔵に
   移行するよう求める(山崎久隆)
★2.緊急署名:避難基準に福島原発事故の実態を!
   三次締め切りを延長しました:2月20日(水)朝10時まで
★3.新聞・雑誌から3つ
  ◇大飯原発、7月停止へ 新安全基準 稼働中も対象
                   (2月1日東京新聞より)
  ◇貯蔵場、迫る限界 福島第一原発、汚染水を海へ放出検討
   東電「法定濃度クリア後に」   (1月31日東京新聞から)
  ◇川内原発1号機 燃料取り出し 九電、再稼働へ点検準備
                   (1月31日東京新聞から抜粋)
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※2/2討論会「経産省前テントひろばを守ろう」にご参加を!
 日時:2月2日(土)14:00から17:00
 お話:江田忠雄さん、大口昭彦弁護士、針谷大輔さん
 司会:原田裕史さん(たんぽぽ舎)
 会場:「スペースたんぽぽ」ダイナミックビル4F
 参加費:800円
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┗■1.再処理工場を始め、危険なプール保管中の使用済み燃料を
 │  乾式貯蔵に移行するよう求める
 └────(山崎久隆 たんぽぽ舎)

◇「福島第一原子力発電所の不測事態シナリオの素描」という不気味な題名の
つけられた報告書が2011年3月25日に菅直人首相に提出された。作成者
は近藤駿介原子力委員長。このシナリオに書かれていたことは、福島第一原発
の事故が使用済燃料プール破壊にまで至ると東京を含む250キロ圏にまで避
難区域が拡大し、3000万人が難民と化す恐怖の内容だった。これを「悪夢
の連鎖」と呼んだのが枝野幸男官房長官だった。
 しかしシナリオ自体は機密とされて、2012年1月30日まで公表されな
かったため、悪魔の連鎖の元となった根拠が公表されず、当時、実際に迫りつ
つあった脅威は日本国内では、ほとんど認識されていなかった。
 しかし、ほぼ正確に認識していた機関があった。それは米国の国防総省や
NRCなど危機管理担当部署のメンバーだった。
 一部は公開の場でも議論されている。例えば当時も4号機の使用済燃料が破
壊される危険性があると議会で証言したヤツコNRC委員長の発言だが、日本
政府はこれを「誤解」とした。
 だがプールゲートに隙間が出来て使用済燃料プールに大量の水が入るという
偶然の重なりがなかったとしたら熱量計算上は16日に燃料の上部が露出し始
め、19日頃には露天で燃料が破壊される事態となっていただろう。
 このような事件が進行中だと、当時日本で明らかになっていたら、東京まで
も避難態勢を実施することになっていたが、結局政府はこれを「隠ぺい」して
しまった。
 結果的に東京などは避難をしなくても済むレベルの汚染であったかもしれな
いが(全域が避難の必要がなかったかは異論があるかもしれない)、情報を隠
した事実は残り、さらに今後も同様の事態になれば、当然のこととして情報は
隠ぺいされると見なければならない。

◇特に東京にとって深刻なのは、東海再処理工場などが立地する東海村であろ
う。
 高レベル放射性廃棄物の溶液が大量に保管されており、東海第二原発の使用
済燃料も貯蔵されたままだ。

◇一方、大規模な破壊を起こせば北半球が放射能汚染される危険があるのは
六ヶ所再処理工場だ。
 この真下に断層が走っていることが懸念されており、東通原発敷地内で「発
見」された活断層と一連のものである可能性が高い。
 そうなれば、太平洋上で起きるプレート境界型地震の連動または溜まってい
る歪みが開放される地殻内地震として、マグニチュード8級の地震が再処理工
場で発生するかもしれない。
 各地の原発の使用済燃料、特に倒壊が懸念されている福島第一原発の使用済
燃料に関心が向いているようだが、貯蔵量としては原発30基分(およそ
3000トン)にもなる六ヶ所再処理工場の使用済燃料プールの危険性は桁外
れである。
 再処理工場が再稼働することなど考えられないのだから、可及的速やかに、
冷却不能になって破壊される前に、乾式貯蔵に移行するように日本原燃や政府
に要求するべきだ。


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┗■2.【緊急署名】避難基準に福島原発事故の実態を!
 │  三次締め切りを延長しました:2月20日(水)朝10時まで
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 毎時500マイクロSv、20マイクロSvはあまりに高い
 緊急防護準備区域(UPZ)30kmは狭すぎる

 オンライン署名フォーム https://fs222.formasp.jp/k282/form1/
 補助フォーム https://pro.form-mailer.jp/fms/6fd4c23135853
 団体署名 https://pro.form-mailer.jp/fms/87992e8335813

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要請事項:
[1] 30kmのUPZの範囲を拡大すること
[2] 毎時500マイクロSv、20マイクロSvという緊急時避難基準、早期防護措置
  の一時避難基準を見直すこと。
[3] 福島原発事故後に取られた避難政策を検証すること。このため、
  被災住民、避難者のヒアリングを実施すること
[4] 防災指針や避難基準に関して、懸念を有する市民の声を広くきくため、
  公聴会を開催すること。
[5] 拡散シミュレーションをやり直すこと
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※要請事項についての詳細はブログをご参照ください
http://hinan-kenri.cocolog-nifty.com/blog/2012/12/750msv20msv-upz.html

※原子力災害対策指針に関する解説PDFをダウンロードできます。
 全5ページで図を多用しています。活用していただければ幸いです。
https://dl.dropbox.com/u/23151586/130123_bousai_factsheet.pdf

★呼びかけ/賛同団体
 国際環境NGO FoE Japan、福島老朽原発を考える会(フクロウの会)、
 グリーン・アクション、美浜の会、ほか。
★本署名の問い合わせ先/署名集約先 国際環境NGO FoE Japan
 電話 03-6907-7217(平日10:00~18:00)FAX 03-6907-7219
 E-mail:finance@foejapan.org
 満田夏花 携帯:090-6142-1807
 〒171-0014東京都豊島区池袋3-30-22-203


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┗■3.新聞・雑誌から3つ
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◆大飯原発、7月停止へ 新安全基準 稼働中も対象

 原発再稼働の条件となる新たな安全設備の基準づくりのとりまとめ役を務め
る原子力規制委員会の更田豊志委員は31日、「基準が施行された時点(7月
18日)で、動いている炉も満たしている必要がある」との考えを示した。稼働
中の関西電力大飯原発3、4号機(福井県)が期日までに求められるすべての
設備を整えられる可能性は極めて低い。9月の定期検査入り前に、運転停止に
追い込まれることが確実になった。(後略)

<関連2面より> 専門家いわく、「そこまでして」
「なぜ、原発のためにここまでやらねばならないのかと思う」必要な安全設備
を検討するこの日の会合(1/31開催)の終盤で、明治大の勝田忠広准教授(原子
力政策)の口から、こんな言葉がこぼれた。(中略)勝田氏は「再稼働するの
なら段階的にすべきだ。まず一基だけ動かし、規制委と電力会社が経験を積ん
だ方がいい」と慎重な取り組みを求めた。(中略)日本の原発では初めて導入
する設備も多く、性能が十分か審査する側にも未経験の領域が多い。再稼働あ
りきの安易な手続きは許されない。(後略)(2月1日東京新聞より)


◆貯蔵場、迫る限界 福島第一原発、汚染水を海へ放出検討
 東電「法定濃度クリア後に」(1月31日東京新聞から)

 東京電力が、福島第一原発の高濃度汚染水を処理した大量の水を海洋放出す
ることを検討し始めた。敷地内に水をためるタンクの増設に限界がみえてきた。
ほとんどの種類の放射性物質を法定濃度未満になるまで除去するというが、地
元漁は強く反発している。
 「とんでもない話だ。たとえ、どれほど念入りに処理したとしても放出は一
切認められない」。福島県漁業協同組合連合会の中田研二参事(58)は憤る。
 茨城県の沿海地区茨城漁業協同連合会の吉田彰宏専務も「出荷規制がかかっ
た魚がまだ20種類もある。今も被害が続いているのに放出という話が出てくる
こと自体、いったい何を考えているのか。現場の実情をあまりに知らなすぎ
る」と怒りを隠せない。また、同県北茨城市の大津漁協に所属する漁師の男性
(60)は「少し風評被害が落ち着いてきたのに、汚染水を流されたら、また
『茨城の魚は食べられない』となる。苦しみを分かっていない」と訴える。
(後略)

◆川内原発1号機 燃料取り出し 九電、再稼働へ点検準備
 (1月31日東京新聞から抜粋)

 九州電力は鹿児島県薩摩川内市の川内原発1号機の原子炉から燃料を取り出
す作業を始め、現場を30日、報道陣に公開した。原発の再稼働に向け、安全対
策の炉内調査や、長期間止まっていた原子炉を動かすために必要な点検をしや
すくするのが目的としている。
 1号機は2011年5月に定期検査のため停止。その後、新しい燃料も入れて再
稼働に備えてきたが、原発の新安全基準の施行が今年7月以降になるのがはっ
きりしたため、いったん燃料を取り出すことを決めた。
 29日に始まった作業では、原子炉内の燃料集合体157体を1体ずつ」クレー
ンでつりあげて隣接する使用済み燃料プールに運び、再稼働が決まるまで一時
保管する。
 作業は31日まで3日間の予定。同原発2号機についても2月10日から燃料を
取り出す。
 九電は昨年、東京電力第一原発事故を受けた同原発の安全性向上の取り組み
として、免震重要棟の建設(15年度めど)、原子炉格納容器のフィルター付き
ベント装置の設置(16年度めど)などを打ち出している。


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