政権の思いが伝わり市場は好反応、株価上昇で企業の含み益40兆円増=甘利経済再生相
[東京 1日 ロイター] 甘利明経済再生担当相は1日夜、インターネット番組に出演し、市場で円安・株高が進んでいることについて、安倍政権が三本の矢として一つ一つ大胆な政策を打ち、背水の陣で臨んでいるという思いが伝わって市場が好反応を示しているとの見方を示した。とくに株価については(日経平均で)9000円から1万1000円まで2000円くらい上がったとし、企業の含み益が40兆円増えたと指摘した。一方、為替については「いくらがいいとは言ってはいけない」としてコメントしなかった。
消費税引き上げに関しては「できれば先に経済(の状況)を上げて、消費税を上げるまで少し時間差があった方がいい」とし、そのために10兆円規模の補正予算を組んだと説明した。状況次第で消費税引き上げは延期もありうるかとの質問には「そういうことにならないように景気回復に万全を尽くすことが大事だ」と語った。
財政政策に関しては「消費税を引き上げて財政再建の意思を示さないと、国債が利息を付けないと売れなくなり、国民の税金をそっちに使うことになる」と説明。財政再建に取り組む姿勢を示すことが必要との考えを示した。
環太平洋経済連携協定(TPP)については、「聖域なき関税撤廃が前提条件なら交渉参加できないが、前提条件が変わるかどうかだ」と指摘。その上で「米国と話ができる突破口を見つけることができると思う。(前提条件を)崩せる要素があるのではないか」と語った。
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