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政治
【産経抄】2月2日
2013.2.2 03:05
[産経抄]
近ごろの学生は、と書き出すと十分年寄りになった印なのだが、日本が終戦後、連合国軍総司令部(GHQ)の占領下にあった事実を知らない者があきれるくらい多い。GHQが事実上つくった新憲法を不磨の大典と勘違いし、ニューヨーク・タイムズなど米有力紙の報道をありがたがる風潮も占領後遺症のひとつであることはもっと知らない。
▼ニューヨーク・タイムズは、スクープが多い半面、とんでもない誤報を吐き出す場合も結構ある。典型は、慰安婦に関する報道で、さきの大戦で日本が「朝鮮などの女性を強姦(ごうかん)、性奴隷にした」という嘘を前提に記事を書きなぐり続けている。
▼根拠になっているのは、2つある。20年も前に詐話師や元慰安婦の証言を大した裏付けもなく垂れ流した当時の朝日新聞と証拠もないのに強制性を認めた平成5年の「河野談話」だ。
▼最近A紙では、慰安婦に関する記事が目立たぬが、まず謝るまい。だからこそ、政府が率先して「河野談話」を修正するのは当たり前だが、かの新聞は「重大な過ち」とかつての占領意識丸出しで批判している。
▼そんな新聞が配られているニューヨーク州では、慰安婦問題を「人道に対する罪」だとして非難する決議を採択した。このまま放置すると間違った歴史が米国に定着し、日米関係もおかしくなりかねない。
▼中国のように気に入らない報道をした新聞社にサイバー攻撃を仕掛けるのはもってのほかだが、外務省は何をやっているのか。虚報にはその都度、抗議し、訂正を求めるのは当たり前。それでも効かなければ、沖縄やベトナムでの米兵や韓国兵の蛮行を知らせてあげればいい。祖先への名誉毀損(きそん)をこれ以上、許してはならない。
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