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殺人ダニが猛威?住民にパニック―河南省

配信日時:2010年9月8日 14時12分
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8日、中国河南省信陽市商城県で、今年夏に入り、ダニに咬まれて死亡した住民が複数発生し、住民がパニックになっていると中国政府系の中国網が伝えた。資料写真。
2010年9月8日、中国河南省信陽市商城県で、今年夏に入り、ダニに咬まれて死亡した住民が複数発生し、住民がパニックになっていると中国政府系の中国網が伝えた。同県では昨年も同様の死亡例があったという。

中国ではまだ病原体の分離に成功しておらず、伝染経路も不明。国外の研究結果によると、ダニが媒介するウイルスが人体の細胞内に侵入し、血小板と白血球を激減させる。また、ウイルスは伝染性があるとみられる。

住民によると、商城県の各末端医療機関は昨年からこれまで誤診を繰り返し、医師らは伝染病予防法に定められた処置を怠っている。

信陽市と商城県政府の保健担当部門は、疑わしい病例の数や伝播の状況について公表を避けている。住民は「情報を公開してこそ、パニックは止むのに」と話している。

犠牲者の1人の漢方医師、呉徳政さん=当時(73)=は、ベッドの中でけいれんを起こした。何かをつかむような動作をしながら、心配する妻に「痛い、痛い」と叫び続けた。

呉さんは、高熱、喀血(かっけつ)、嘔吐(おうと)、下痢などの症状を示す一方、血小板などが急減。ダニに咬まれたことによる「発熱と血小板の減少に伴う合併症」と診断された。呉さんは6月11日、多臓器不全で死亡したが、息子が父親の苦しむ様子をビデオに撮影したという。

同県伏山郷南沖村の楊富主任によると、同県はダニの汚染地区で、全県で数百人が咬まれ、多数の死亡例がある。県疾病予防センターの余芳主任は「伝染病の状況を公表する権限はセンターにはない」と述べ、死者数の公表を拒否した。(翻訳・編集/東亜通信)
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