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国際
【外信コラム】ポトマック通信 F35の嫁ぎ先
2013.2.1 03:08
[外信コラム]
防衛省は、次期主力戦闘機として調達するステルス戦闘機F35Aの最初の4機を航空自衛隊三沢基地(青森県)に配備することを決めた。格納庫を利用できることを理由に挙げているようだが、どうも臭い。
米軍は、開発の遅れで2019年まで実戦配備できず、17年までに日本に輸出するのは不可能なため、三沢の米軍基地に持ってくるだけではないのか。ネットでは「北朝鮮のミサイル施設をたたくには地理的に三沢が適している」などと盛り上がっているが、そうとも思えない。
開発完了を意味する「初期運用能力(IOC)」の承認前に未完成機を輸入し三沢の米軍施設で管理、ソフトウエアのバージョンアップを狙っているように思える。これだと、完成品を実戦配備するという選定条件を逸脱し、競争入札の形骸化を意味する。バージョンアップしても追加請求で価格高騰は不可避だ。日本企業の参画も4%という泣きたくなるような割合だ。そこまでして慌てて予算化するなら、納税者への説明があってしかるべきだ。
垂直離着陸輸送機「オスプレイ」はIOCを経た成熟した航空機なのに地元沖縄県の反発が強い。IOCも経ないF35Aが配備される青森県への説明はどうするのか。「どうせ飛べないから安心してください」とでもいうのだろうか。(佐々木類)
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