- [PR]
事件
過去最悪の363億円被害 平成24年の「振り込め」など特殊詐欺
2013.1.31 13:00
振り込め詐欺や金融商品の購入を持ちかけるなど平成24年の特殊詐欺の被害総額は約363億5千万円に上り、過去最悪の被害となったことが31日、警察庁の調べで分かった。近年は金融商品の購入名目などでの被害が急増しているほか、振り込め詐欺で摘発されたうち暴力団関係者が3割以上となるなど暴力団の資金源となっていることも判明した。
警察庁によると、特殊詐欺全体の被害総額は約363億5千万円で前年比で約159億5千万円増加し、認知件数も1523件増の8739件となった。
このうちオレオレ詐欺や架空請求詐欺などの振り込め詐欺に分類される被害は約161億6千万円(前年比27・1%増)となり、認知件数は6401件(同2・7%増)だった。
振り込め詐欺以外に分類される未公開株や社債などの金融商品の購入名目や異性との交際の斡旋名目などでは、約201億8千万円(同162・6%増)で認知件数は2338件(同137・8%増)と大幅に増加した。警察庁幹部は「金融商品取引名目では、1件あたりの被害額が大きいために、被害総額も急増している」と分析している。
金融商品取引名目の詐欺については、取引をめぐるトラブルが発生したように装い解決のためや被害を回復する口実などで、さらに現金を要求する手口も急増しているという。
被害が増加する一方、容疑者をおびき出す、だまされた振り作戦などでの警察当局の摘発件数も増加している。24年の特殊詐欺のうち2991件(前年比17%増)、1559人(同68・9%増)を摘発。振り込め詐欺の摘発数1067人のうち暴力団関係者が371人と3割以上を占めており、「一部は暴力団の資金源になっている」(警察庁幹部)という。
関連ニュース
- [PR]
- [PR]