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「昭和史発掘への招待」展

北九州市出身の作家、松本清張の代表作の1つで、2・26事件をはじめとする戦前の歴史的事件の背景を読み解くという「昭和史発掘」をテーマにした展示会が北九州市で開かれています。
この展示会は、去年、清張が没後20年を迎えたことを記念して、北九州市小倉北区の松本清張記念館が開いています。
「昭和史発掘」は、昭和39年から8年、300回以上にわたって、週刊誌に連載された清張の代表作の1つです。
2・26事件や5・15事件、作家・芥川龍之介の自殺など大正末期から昭和11年までに起きた歴史的事件を取り上げ、清張が取材に基づいて背景を読み解くというノンフィクション作品です。
会場には連載当時の貴重な資料が展示され、このうち昭和11年、旧陸軍の青年将校らが当時の閣僚などを殺害した2・26事件を取り上げた直筆原稿は、何カ所も書き直されています。
清張は、「昭和史発掘」のなかでこの事件について最も多く取り上げ、大きな関心を寄せていました。また、昭和7年、青年将校たちが当時の犬養毅首相を暗殺した5・15事件については、憲兵隊の取り調べなどの詳細なメモが展示されています。
会場を訪れた20代の男性は、「清張の描く教科書的ではない、血の通った歴史が楽しめて、満足しています」と話していました。
松本清張記念館の小野芳美専門学芸員は、「『昭和史発掘』で戦争に向かう日本の姿を描いた清張は、ある日、突然、戦争になったわけではなく、事件が重なることで、だんだんと空気が変わっていったことを伝えたかったのだと思います」と話しています。
この展示会は3月31日まで開かれています。

01月31日 19時14分

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