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ピッチの風

「熱いスタジアム」が生み出す至福のサッカー
編集委員 武智幸徳

(2/5ページ)
2011/6/19 7:00
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 敗れたとはいえ、G大阪のパスワーク、日本代表の遠藤保仁の細やかな工夫なども、専用スタジアムだと、よりディテールが楽しめるのだった。

■実態は「球技共用」

 柏の「日立柏サッカー場」(以下日立)はさらにその上を行く感じである。ユアスタはゴールからゴール裏の客席まで、ある程度の距離を取っている。ラグビーやアメリカンフットボールなど、サッカーのピッチよりも縦の辺が長い他の球技の使用も想定してのことだろう。

 日立にはその距離がない。ゴールの真裏にすぐ客席がある。これが素晴らしい。

 日本では「球技専用」という表現は、陸上のトラックがないから、球技の魅力を純粋に追求できるスタジアムというプラスイメージで使われることが多い。私にはどうもそれが昔から不思議だった。いろいろな球技がシェアするのなら「球技共用」という方が実態に近い気がするからだ。

 実態は「球技共用」であるものを「球技専用」と称するのは、本当ならラグビーはラグビー場、アメフトはアメフト場、サッカーはサッカー場でプレーすべきなのに、スポーツ文化(施設)が貧相なために一つのところを使い回さざるを得ず、その物悲しさを糊塗(こと)するために称しているように思えてならないのである。「陸上競技場でやるよりは、まだましだよね」と自らを慰めつつ。

■サッカー場がホームなのは柏と鹿島だけ

 日立はその点、すがすがしい。「サッカー場」と名乗っている。「ほかの競技はやらないよ」という意思表明の潔さが素敵である。J1、J2合わせて「サッカー場」をホームとするのは柏と鹿島だけである。

 縦も横も、とにかく日立は客席の位置がピッチに近い。そして低い。特にゴール真裏のサポーターの存在は脅威で、ここに乗り込んでくるアウェー・チームは「すごくやりづらい」とこぼす。

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