新年度 新入生ゼロ 二本松に移転中の浪江小など
東京電力福島第一原発事故により二本松市に移転している浪江町の浪江小の平成25年度入学予定者が31日現在、1人もいないことが分かった。南相馬市小高区の鳩原小も入学する児童がいないという。
浪江町教委によると、原発事故前の22年度の同校の新入生は74人だった。事故後の23年度は4人、24年度は2人まで減少した。25年度の入学者がいなかった場合、全校児童は18人となり、事故前の約30分の1となる。
浪江小の石井賢一校長は「1人でも児童がいる限り、子どもを大事にした教育をしていく。児童と町民が触れ合う機会をさらに増やし、浪江を意識した学校を目指す」と話している。
一方、南相馬市教委によると、警戒区域となっている同市小高区に自校がある鳩原、金房、福浦の3小学校は児童数の減少に伴い、4月の新学期から同市鹿島区の鹿島中の敷地内にある仮設校舎で合同で授業を行う。
また、市内で唯一、津波で被災した同市鹿島区の真野小も25年度の新入生はゼロになる見通し。真野小は津波被害を受けた学区内で児童数が減少傾向にあるため、早ければ26年4月にも隣接する鹿島小に統合する方針で検討が進められている。
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31日現在の福島民報社の調べによる避難区域のある市町村や地区の小学校の25年度の新入学予定者数は次の通り(双葉町は小学校を開設しない)。
◇田村市都路町▽古道小=14人▽岩井沢小=6人
◇南相馬市小高区▽小高小=11人▽福浦小=5人▽金房小=1人▽鳩原小=0人
◇楢葉町▽楢葉南小=3人▽楢葉北小=9人
◇富岡町▽富岡一小=2人▽富岡二小=1人
◇川内村▽川内小=6人
◇大熊町▽熊町小=10人▽大野小22人
◇浪江町▽浪江小=0人
◇葛尾村▽葛尾小=1人
◇飯舘村▽草野、飯樋、臼石合同仮設小=25人
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