龍斗プロ合格　洋太に弟子入り

　協栄ジムの秘密兵器・前川龍斗（１７）が３１日、日本ボクシングコミッション（ＪＢＣ）のＣ級ライセンス（４回戦）を取得した。３０日にテストを受けた。同ジムのＷＢＣ世界スーパーフライ級王者佐藤洋太を育てた新井史朗トレーナーは、洋太に弟子入りさせ、帝王学を学ばせる意向を明らかにした。

　前川はこの日午前、恒例の朝のロードワークでのタイムトライアルで過去最高タイムを出した。「“やるぞ”という思いが強かったんでしょう」と新井トレーナーは目を細めた。ＪＢＣのルールでは１７歳以上でないとプロ資格を取得できないため、前川は１５歳でタイにわたりプロデビューし、４戦４ＫＯ勝ち。東京都内のおんぼろアパートで一人暮らししながら、日本デビューを待ちわびただけに気持ちが高ぶるのも無理もない。

　３月末に開幕予定の新人王トーナメントにエントリーする予定。地道に実績を積んで、１０代で世界を目指す。新井トレーナーは「今、洋太とほとんどガチンコのスパーをやって、パンチもよけるし、カウンターも当てる。これから、洋太に正式に弟子入りさせて、王者の心得を学ばせる。たたき上げの強さを身につけさせる」と期待。磨けば光る原石のこれからが楽しみだ。　（竹下陽二）