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柔道女子日本代表での暴力やパワーハラスメントの問題について、大阪市の橋下徹市長(43)が31日、市役所での定例会見で、当初は園田隆二監督(39)ら指導陣を留任させる方針だった全日本柔道連盟の対応を「グダグダ」と批判した。日本オリンピック委員会(JOC)にも批判の矛先を向けた。指導陣の暴力行為についても「スポーツの現場でなかったら完全な暴行」とスポーツ指導の特殊性について問題提起した。
大阪市立桜宮高校のバスケットボール部主将の男子生徒が顧問に体罰を受けた翌日に自殺した問題に取り組んでいる橋下市長。そんなさなかに表面化した“類似案件”に黙ってられなかったようだ。
「JOCも含めて、全日本柔道連盟は対応がグダグダですよ。事の重大性を認識せず、ダメなものはダメという組織としての姿勢をはっきり示さず、混乱回避のために継続性を重視してしまったから今みたいになってしまった」と、関係団体の一連の対応をバッサリと斬り捨てた。
園田監督らによる平手打ちや竹刀による指導が明らかになっているが、橋下市長は「これ、スポーツの現場でなかったら完全な暴行ですよ」と断言。「もし、この場で記者のみなさんが変な質問したからって僕がビンタしたらどうなるんですか。『質問のやり方の指導だー』ってバシーンとやったらどうなるか。みなさん納得しないですよ。僕は即、辞職じゃないですか。それがスポーツの現場では指導の名の下に許されてしまう。竹刀で他人を叩いたら大問題でしょ」とまくし立てた。
また、スポーツ指導の現場における問題点にも言及。「スターティングメンバーで出られるか、大会に出られるか、指導者に首根っこ押さえられて何にも批判ができない。無批判に受け入れてしまう特殊な環境にある」と、指導者と指導される者との関係は、絶対的な支配服従関係だと指摘した。
「(スポーツ指導で体罰を)やってる当事者は正しいと思っているから認識を変えるのは大変だが、やっていかなきゃいけない。じゃないと、暴力指導は連鎖していきます」と橋下市長。桜宮高問題では、体育系学科の入試中止と部活動停止、全教諭入れ替えなど矢継ぎ早に方針を打ち出し、市教育委員会に要請した自らの対応を引き合いに出しながら「桜宮高校は、しっかり最初から継続しちゃいけないところはスパッと断ちました。この柔道界のようなグダグダの状態にはしません」と改革姿勢を強調した。
(2013年2月1日06時03分 スポーツ報知)
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