アルジェリア人質事件 現場の施設公開2月1日 6時54分
アルジェリアで起きたイスラム武装勢力による人質事件で、襲撃を受けた天然ガスの関連施設が、事件後初めて報道関係者に公開され、多くの外国人が犠牲になった現場には激しい戦闘の跡が残っていました。
公開されたのはアルジェリア東部・イナメナスのガス関連施設で、先月16日、イスラム武装勢力が襲撃し日本人10人を含む多くの外国人が犠牲になりました。アルジェリア政府は、31日、事件後初めて施設での取材を許可し、NHKなど海外メディアを含めて150人の報道関係者が首都アルジェから1000キロ余り離れた現場を訪れました。
施設は、ガスプラントとそこから3キロ余り離れた従業員が生活する居住区域に分かれていて、自動小銃を持った兵士と共に装甲車が警戒に当たるなど、ものものしい雰囲気になっていました。
このうち居住区域の入り口付近には、カフェやレストランがあり、壁のあちこちに砲撃や銃撃の痕が残っていて、軍と武装勢力との間で激しい戦闘があったことを示していました。また、居住区域の近くの道路脇には、武装勢力が人質を連れて逃げようとした際に、軍のヘリコプターに攻撃されて大破したとみられる車も集められていました。
軍の攻撃を受けた武装勢力が最後まで立てこもっていたガスプラントでは、機械設備が広い範囲にわたって黒く焼け焦げたようになっていて、施設の関係者は武装勢力が起こした爆発によるものだと説明していました。
アルジェリア政府としては、現場を公開することで、早期の操業再開に向けて施設の安全が確保されているとアピールするねらいがあったとみられますが、複数の日本人が犠牲になった区域には近づくことも認めないなど、取材を厳しく制限しようとする姿勢がみられました。
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