できごと北工作員外務省潜入図る 採用に応募、公安調査庁も2013.1.31 02:02

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できごと

北工作員外務省潜入図る 採用に応募、公安調査庁も

2013.1.31 02:02 westピックアップ

 北朝鮮の指示で諜報活動をしていた工作員で、軍事リポートを無断複製した著作権法違反容疑で大阪府警に再逮捕された兵庫県尼崎市の運送会社社長、吉田誠一被告(42)=別の詐欺罪で公判中=が、外務省や公安調査庁の採用試験を受け、潜入を図っていたことが30日、捜査関係者らへの取材で分かった。府警は対北朝鮮関係の機密や防衛情報に接するための工作活動の一環とみている。

 大阪区検は同日、同法違反の罪で吉田被告を略式起訴。大阪簡裁は罰金50万円の略式命令を出した。

 捜査関係者らによると、吉田被告は日本国籍取得後の平成20年10月、在ソウル日本大使館の専門調査員や公安調査官の採用試験に応募。年齢制限にかからない臨時枠とみられるが、いずれも書類選考で落選し、就職には至らなかった。その後もマスコミや通信社の採用情報を収集。出願状況や合否結果を北の軍関係者宛てにメールで送信していたという。

 吉田被告は新聞やテレビ報道などの公開情報をもとにした諜報活動「OSINT」(オシント、オープン・ソース・インテリジェンスの略)を主に担当していたが、官公庁やマスコミに潜入することでさらに詳しい情報を得ようとしたとみられる。吉田被告はその後、北朝鮮情勢を取り扱う民間団体のスタッフに採用されていた。

 吉田被告は府警の調べに「自分の研究のために情報収集していた」と工作活動を否定しているという。

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